ゴスペラーズライブ。
今回のライブはいつもとちょっと意味合いが違いました。
個人的にここ半年バタバタと慌しく過ごし、おそらく多少人生観を変えた自分の心と体が、
いくら慣れ親しんだゴスペラーズとは言え、9ヶ月ぶりの生音を果たして
どう感じるんだろうって不安もあったし、
ゴスペラーズもデビュー15周年の節目、15年の集大成ライブってことで、
11枚のアルバムからどの曲を選んでどう歌うかとか、どんな演出をしようとか、
ゴスペラーズもおそらく通常より多少強めの思い入れや気合もあったはずで、
そんなこんなのいろんな思いの入り交ざった複雑な心境の中、
一体自分がどんなテンションでライブを体感し消化していけるのか
もしかして、いきなり感情的になってライブ開始直後に号泣しちゃうん
じゃないかとか(笑)、全く未知でちょっと怖くもありました。
が、そんな心配もよそに、
ライブはいつも通りの感じで、淡々とパワフルに進行、
私もいつも通りの感じで、ときに興奮、ときに感情的にと、
久々の夜のお出かけ&ライブを堪能することができました。
新旧アルバムの中から、それでもニューアルバム「Hurray!」をさりげなくアピールした、
またBoys ⅡMenとかの曲を途中入れ込んでというセットリストの下、
Hurray!(初回限定CD+DVD)/Gospellers
ギタリストが替わりアコースティックな音作りになったという以外は、
いつも通りの感じでライブは進み、曲の随所随所でグッときて密かに涙を拭っては
いたのですが、少しだけいつもと違う感じで一段とエモーショナルになるポイント
が2つありました。
1つ目は、「シマダチ」でのセッション。
(敢えて「シモダチ」には触れませんよ:笑)
この曲は、メンバーそれぞれが思い思いの楽器を持ち寄り、
ステージの傍らに集まってバンドメンバーの方々とともに、
それぞれの楽器を演奏しながら歌うという演出でした。
楽器は、村上リーダーがカホン、黒ポンが鉄琴、酒井クンがクラビオラ、
安岡君がギター(エアギター?)、北山君がギタレレ&トロンボーン。
もろDoobie Brothersを意識したと思われるアレンジで、
「真夜中のRADIO」なんかも織り交ぜながら、不慣れな楽器演奏による
微妙な緊張感を漂わせつつも、そこは長年時間をかけて培ったチーム
ワークでカバー、途中、私も思わずマラカスか太鼓かなんかで
加わりたくさせられるほど、ほんとに楽しそうでハッピー、
unpluggedなラブリーセッションでした。
あーいう何気ないセッションって、
音楽の基本形っていうか、純粋に音を楽しんでるっていうか、
素朴に、音楽っていいなーと心から思いました。
個人的にピアノやサックスをソロで演奏するのは好きじゃなくて、
(ま、私の場合、上手くないという理由なんだけど)、
アンサンブルで何人かとハーモニー奏でるとき、一種独特な恍惚感を
感じるんですけど、そのとき味わうシアワセの感覚を思い出しました。
音楽によるシアワセ感。いいよね。
2つ目のポイントは、黒ポンのコメント。
「お互いに求めていなければ、こうして出会うこともなかった」。
ホントに最近、人の縁というか、運命的出会いというか、奇跡的な
偶然のような体験をすることが多くて、いつもだったらなんとも
思わないかもしれないこんなセリフが心を打ちました。
「ゴスペラーズ坂ツアー2009“15周年漂流記 春夏”」。
15周年記念ライブには、特別な曲や特別なアレンジや
奇をてらった演出は全く必要ありませんでした。
デビュー当時には決して着こなせなかったであろう、
光沢バリバリのピンクパープルのスーツやエナメルシューズなんかも
堂に入っててカッコ良かったし、年々ダンスも形になってきてるし(笑)、
何より5人のハーモニーの中にこそ、表現力の成長や15年の
進化が練りこまれてるんだってことをひしひしと実感しました。
いやーいつ行ってもいいライブやってくれるよね。
ホント。
期待裏切らない。
ありがと!みんな!
<ご参考>
カホン(打楽器。形状は縦型のアンプのようで、手のひらでたたいて音を出す。)
クラビオラ(吹きモノ。大きい三角形のピアニカ?。ピアニカのように口で吹いて鍵盤を叩いて音を出す。
音色は、クラリネットのような柔らかく優しい音) ギタレレ(ウクレレのような6弦ギター)
今日の1曲:サントリー角瓶のCM/Gospellers
小雪ってホントにきれいね~顔も体も好みのシルエット!
PS.E-chan,チケットホントにありがとう。2回のお預けの後の待ちに待ったライブは、心洗われるヒトトキでした。ミニ観光もおもしろかった!ホントありがとねー