KOFUKUの家から

演劇的体質の自由人
大きな愛にいだかれて
チワワたち猫たち
南のちいさな森の家にて
芸術的田舎暮らし真っ最中

木箱とシルクのストールと手しごとと

2009-05-03 | KOFUKU日記
GWの日曜日、あちこちできっとにぎわっているのでしょうね。
我が家ではベランダで木工仕事の音が響いております。
いまのところ、我が家の悩みは家中荷物が溢れていること。
それで相方がそれを収める箱をせっせと製作中。
ベランダといっても狭いので悪戦苦闘しております(^^;)
隣ではチェアに相方の愛娘ぴーちゃんが座って日向ぼっこしながら光合成中(笑)
(このひと、本当におひさまを浴びると巨大化するんです。
チワワサイズを越える日も近いかもしれない。。。
なのに抱っこ大好きと来たもんだ、、、)

この材料は、お店を閉店時、コストを下げる為に自分たちで店を殆ど解体したのですが、産廃煮出さないで全ての材木は再利用しようとせっせとカットして箱を作ったのです。
でも解体時間を急がされてしまい、全部作れなかったのです。
でもその材木の残りも一つ残らず棄てずに自宅に運び込んだのでした。
おかげさまで相方の部屋は半分が材木置き場と化しています~。
でも、いい香りがする。神宮前のお店のあたたかい香り。
手仕事のあたたかなぬくもりの香りがします。
そしてちょっとほっとします。
ぴーちゃんもおんなじ気持ちなのか、いつもこの材木の前で遊んでいます。
とにかく、荷物が多すぎて片付かないのですが残して置きたいものが多いので、この箱は重ねられるので、この箱に移し変えて積んでおこうという作戦です。

まあ、こんな調子なので、本当に家にはスペースがなくって、糸紡ぎをしたくても糸車を廻す場所がないし、ストックの羊毛を置くのが精一杯。。。
ああ、寂しい。糸つむぎの時期なのにい~。
ってか、時間もあるせいか、いい加減、手仕事がガンガンしたくなってきてます(笑)
美味しいご飯や保存食つくりも楽しいのですが、もっと手を動かしたいなあ~と。

私は人の為に手を動かすことに燃えるので、滅多に自分の物をつくらないのですが、相方の木工作業に触発されまして、せっかく神様に与えられたこののんびりした時間(って、無理やりのんびりしてるんですが~)を感謝して、この機会に何か一つ自分の物をつくってみようと思い立ちました。
それで、以前紡いでおいたシルクやアルパカの細い糸を使って自分の為にストールを編むことに。

シンプルなシルクの直線編みのストール。
シルクは軽いけれど、どっしりとした特有の重みがあるんです。
ですから身に着けると身体にぴったりと添うようになっています。
そして肌に触れてもとても優しいし、何より付ける時期を選ばない。
こんなシルクの糸はシンプルに編み上げるのが一番キレイだとおもいます。
糸のツヤや糸のでこぼこすらもきらきらとしてきれいです。
今回はうっすらベージュの生成りのタッサーシルクです。
シルクって細く強く紡ぐので、幾ら糸車を廻してもな~かなかボビンに糸がたまらないんですよね。
でも大きな玉になっても軽くって、きらきらしてて糸に出来上がると嬉しいものなんです。
インドシルクは紡ぐ前の綿上のときにゴミがイーッパイ入っているので、それを取り除きながら作るのもまた大変ですが楽しいものです。
それを編んでいくのも楽しい。
いま、半分くらい編みあがりました。

シルクを編みつつ、飽きっぽい私は細かいお試し紡ぎで紡いだ糸なんかも籠に入れて整理したり、お友達への贈り物も同時進行で製作中。
何が出来るかは愛する友を想像しながら、あとは天に任せつつ手を動かしております。

てしごとの講師をしたり、お店でも手を動かしては来ましたが、こうして家の中にいながら手を動かしていると、手しごとって家庭の中にあってこそだなあとつくづく感じます。
一番ちかくにいる大事な人に、私の手と心を動かして捧げられる大事な仕事。
それをやっていると、おのずと大地とつながり、天とつながり、いろんなものが見えてきて、そして家族以外のおおきな宇宙家族の為に心と手を使えるようになる。
それが良くわかります。
てしごとは美しさを生み出し、美しさを学ぶ、善き仕事です。
そして、手仕事とは決して糸車を廻したり、お料理を作ることだけではないと私は思うのです。

素朴なものごとに心を動かされる人、
きらめくカタチに心を動かされる人、
人が何かに動かされるポイントは違うと思いますが、「心が動く」ことは同じですよね。
どのあり方にも美しさを選ぶ大きな力があります。
素朴なものに惹かれる方はそのように、
きらめくものに惹かれる方はその様に手を動かせば良いと想います。
買ってきたものを並べてくっつけるだけだって善いんです。
缶詰料理だって全然OK!
大事なのはそこに「愛が在ること」だから。
ただ一つだけ、どちらも自分の中のエゴに囚われないように気をつけて、自分の欲望の為だけでなく(それも悪くありませんが)、大きな愛の中で行えるように祈りたいものですね。

どうぞ、このGWにお時間があったら、ご自分の美しいと感じるものに触れてみてください。
素朴なものに惹かれる方は、素材に触れたり、形作ってみたり、きらめくものを手に入れることが喜びの方は、ショップで美しいものに触れたり、写真集で憧れのものを眺めてみるのも良いかもしれません。
きっとあなたにあった美しさに出会えることと思います。
自分の美しさに出あったら、出来る事はやってみたり、その気持ちを育てたり、シェアしたりすることをイメージしてみたら如何でしょうか?
きっと、あなたの中の手仕事のカタチが見つかると思います。

貧しくささやかな暮らしでも、こうして五月のさわやかな風に吹かれながら、家族と共に穏やかに手仕事が出来るこの時間を与えられてることに深く感謝する今日この頃です。