ヨシムラ・サイエンス・ラボ

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細部にこだわりを見せる加賀繍

2011年04月04日 | 加賀繍
伝統工芸を材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。
なお、加賀繍に関するサイエンスついては、「加賀繍 華工房」の眞田さんにアドバイスを頂きながら進めています。
※眞田さんへ、眞田さんのブログにてヨシムラ・サイエンス・ラボを紹介して頂き、ありがとうございます。

今日は、加賀繍を材料科学でサイエンス 第2回目です。
具体的に加賀繍をサイエンスする前に、加賀繍の特徴(かがぬいのとくちょう)について触れておきます。

加賀繍は室町初期に京都から伝えられた刺繍の技術に起源があり、当初は僧侶の袈裟(けさ)や仏具の打敷(うちしき)に用いられており、宗教的なものだったそうです。それが、武家の台頭と共に次第に姿を変えていき、やがて将軍や藩主の陣羽織、奥方たちの着物にも使われ今にいたっています。

加賀繍と同じように有名なのが京繍。
京繍は金糸や銀糸を多用し、雅やかさを追求する傾向があるようですが、加賀繍は微妙に色目の違う糸をグラデーションの様に配色するなど、細部にこだわりを見せるのが特徴の様です。
加賀繍と京繍を並べて比較すると、その違いが良く分かるかもしれませんね。
(参考文献:「加賀、金沢の美の技」(龍文社))

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