さて先週騒ぎのあったシロアリさんの侵入事件。
ちょうど1週間が経過したのですが、
その後はぱったりと被害が出ておりません。
臨池にはシロアリのエサ場も発見されているので、
周辺にシロアリが生息していることはわかったのですが、
さりとて、当方側に建物構造材木材の腐朽状況はなさそうです。
というのは、社屋は構造部がすべて素地表しになっているので、
室内と同じ条件になっていて、しかもすべての構造が目で見て確認できる。
通常、シロアリは腐朽した木材をエサとして食するわけで
そのエサが供給されない場所は、かれらには用はない。
きのうは、室内側に現れている部分の念入りなチェックも行って、
その上で、再度外部の疑わしい部位を徹底的にチェック。
10年前の新築当時の外壁工事担当してくれた板金屋さんが来てくれたのです。
で、ふたりで建物外周を丹念に見て回ったのですが、
当初疑いを持っていた、基礎モルタル部位の「木くず」状の粉は
前回の発見部位以外にも何カ所かで写真のような状況で発見された。
モルタル下部と地面との境界の茶色は、防蟻材散布の結果です。
しかし、この粉状のものの上部側には、
この粉の供給箇所と思われるような部位は発見できず、また推定もつかない。
建物側から、このような粉が供給されることはどうも考えにくいのですね。
一番考えられるのは基礎直上の水切りの下地木材ということになるのですが、
それを抑えている釘を抜き取って木部の状況を調査してみても
強度は十分にあり、腐朽状況は確認できない。
どうみても、普通に考えればモルタルのざらついた表面に
風などが媒介した土壌から巻き上げられた粉末としか、推定できない。
板金の工事ぶりはチェックしてみても、まぁ完璧に近いので、
そういった作業ミスではありそうもない。
まぁ経年劣化による、板金の隙間はありそうだけれど、
それにしても、通気層側でのことのようなので、
万一、水が回っていたとしても、乾燥状態にはすぐに復帰しそう。
という調査の結果なので、
どう考えても、シロアリの侵入については、巣別れ時期の偶発的侵入しか考えられない。
長期的に、シロアリによって建物が被害を受けるという可能性はきわめて少ない。
そのような心証を得るに至りました。
そういうことなので、
もう少し状況の推移を確認しながら、
様子を見てみるべきなのではないかと思っております。
ただ、ちょうど時期的にも木製窓の塗り直しはメンテナンスとして行う時期なので
コーキングチェックは行うことにしようと考えております。
まぁ、北海道でもシロアリはすぐ周辺に生息していることはわかったので、
より慎重に、建物のチェックは行わなければならないことは
今回の教訓としてわかったというのが収穫といえるでしょう。
札幌市内でも南西部を中心に広範にシロアリは生息しているので
みなさん、建物の腐朽には十分注意されるようにオススメします。