きのうは引き続き、北海道の工務店グループアース21の例会出席。
写真は今回の目玉企画「暖房選択」の模様です。
原発事故以降、一気に不透明になった暖房エネルギー選択についての
トークバトル企画であります。
北海道電力さんと、北ガスというエネルギーインフラ企業に
最新の動向や、今後の方向性などを話してもらおうという内容です。
本当は石油連盟さんにも声掛けしたけれど、
都合が合わなかったようで、この2熱源さんにお願いした次第。
折しも北海道電力さんからは料金値上げが発表され、
地元新聞がやや誇張した内容で告知したこともあって、
大きな逆風になっているのが現状。
そういったなかですが、
震災前から「オール電化率」が高かった十勝地区。
最高に高かった時期には新築住宅の95%近くが電化でしたが、
最近の採用率でも、相変わらず65%超ということ。
都市部においてはガスのインフラが整備されているので
チェンジが起こりやすい条件がありますが、
現実的には、地方では電気以外のインフラはなかなか整備されていない。
都市ガス以外でエネルギーを変えようと考えたら、
プロパンガスしか選択はない。
ただしこの場合にも、配送の問題などがあって、
長期的安定性を考えたら、なかなか容易には行かない。
討論会に移ってからは、
ガスの「差額調整」費用が
ユーザーに告知が徹底されていない問題なども指摘が出ていました。
いちばん悩ましい問題は、新しい省エネ基準改定によって
1次エネルギー換算での設備機器選択が否応なく迫られるようになったこと。
石油やガスについては、輸送に要するエネルギーも比較的に容易なのに対して
電気エネルギーでは、その電気の製造に要する1次エネルギーが
原材料構成によって大きく変動せざるを得ないこと。
電力会社は、その原料効率を高めるべく努力していただきたいのですが、
いろいろ、不透明にならざるを得ない部分もある。
一方で、新エネルギーといっても長期的に選択する場合には
悩ましい問題も多い。
まぁ、結局は現状の不透明さが伝わって来るような
いわば「現状報告」的な内容になりました。
やむを得ないでしょうね。
それでも、問題点の整理整頓は進んできていると思われます。
住宅の側では、あくまでもエネルギー効率の高い性能要件が求められることは間違いがない。
そんな思いを強く感じさせられました。