って、へんな言葉ですね、本当は「殺人」と書きたいのですが、
チンパンジーは霊長類ではあるけれど、人ではないので・・・。
きのうのニュースでちょっとドキッとした記事です。
攻撃的な性質、生まれつき
チンパンジー、京大解明
チンパンジーが他の個体の命を奪うほど攻撃的になるのは、
多くの食べ物や配偶者を手に入れるために獲得した
生まれつきの性質だとする研究結果を京都大や
米ハーバード大のチームがまとめ、19日発表した。
成果は英科学誌ネイチャーに掲載された。
京大の古市剛史教授(霊長類学)は
「攻撃性は、森林破壊や密猟など人間によるストレスが原因との
仮説もあったが裏付けは得られなかった。
人の殺人行動を考える上で重要な発見」と話す。
チームは、1960年代からアフリカで観察された
152件のチンパンジーによる殺害行為を調査。
多くの場合、雄が集団で関わり、殺されるのは、
遺伝的に関係のない他集団の雄だった。
他集団の雄を殺害した後、縄張りを引き継ぎ、
食べ物や雌を独占する例も少数だが確認。同じ集団内で、
特に雌と多く交尾する雄を殺す場合も観察された。
へえ~っと、驚愕しました。
不勉強そのもので、このような野生動物世界で
同種殺害ということがあるとはあんまり認識していなかった。
同じ生物種で殺し合うというのは、人類だけの特異な行為ではない、
ということに、正直驚いた次第です。
逆に、どうして自分でこんなに驚くのかが根拠不明でもあった。
どうも人間だけが悪いことをする、みたいな自虐が刷り込まれていたのか?
でもまぁ、考えてみるときわめて自然であるのかも知れない。
人類がほかの種と決定的に違って現在のような人口爆発のような
繁栄状況になったのは、戦争によってときに破綻するけれど、
人類社会において、一応、平時に於いては
「安全・安心」できる社会システムが機能する
掟支配、現代で言えば法による支配が出来上がったからだとも言える。
現代では基本的にどのような国家社会でも殺人は
正当防衛を除いて、基本的な最重篤犯罪行為であると認識されている。
だから、安心して生存可能性が保証されている。
常にこういう基本を再確認する必要はあるけれど、
一方で「人間だけが殺害行為をする」みたいな、いわば自虐的な人類観も
冷静な見直しが必要ではあるのでしょうね。