三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【民族的得意技・ホンネと建前 いきなり移民大国】

2018年08月21日 07時13分11秒 | Weblog


人口減少問題を考えていて、
どう考えても移民政策は不可避だと思っていましたが、これまでは
表向き、日本は移民政策は採らない、というアナウンスがあったので、
それほどの疑いもなく、それを信じていましたが、実質的にどうなのか、
海外から来ている人がコンビニなどで働いているのを見るに付け、思っていた。

・・・案の上ですね。
まぁ、公式的発表をそのまま字句通り受け取っていたこちらがアホだった。
上の図はOECDが定めている基準に則してカウントした「移民」の国際比較。
すでに2015年段階で、世界第4位に躍り出ている。
当局の「言い訳」は聞こえてきません。たぶん「労働者と移民は概念が違う」というように
コトバの言い換えに終始させるのでしょう。さすがの現実主義、ニッポン的国際化。
あるいは単一民族志向が強い島国国家としては、なし崩しというのが
いちばんスムーズな移民受け入れと判断したということかも知れません。
やはり実感は正しかったわけで、経済的に活発な「市場」を維持発展させていくのは
きわめて当たり前の、経済市場としての自己防衛本能的なことだと思います。
こういった問題でも、実質とタテマエ、2重基準で対応するというのは、
まことにニッポン的というようにも思えます。
いろいろな考え方はあるでしょうが、わたしとしてはこのことは受け入れて
こういう現実的解決法を日本社会は行ったというように考えたい。
逆にニッポン人だけでの閉じられた社会市場の中だけで企業経営を考えていくよりも
中小企業であっても、否応なく「国際化」が進展して身近になっていると
そのようにチャンスと考えたいと思います。
このことは、市場サイズが大きく拡大したというようにとらえることができる。
活発な国際経済交流が、このような人の交流をきっかけにしてはじまり、
やがて市場同士の融合、交流に繋がっていく可能性が出てくる。
そういったことで、従来のドメスティック企業にもチャンスの切り口が開かれた。

もちろん政策の進展がどうなっていくかによって市場の大きさは変位する。
しかし近未来、たとえば北海道での日本人人口は十数年後400万人を割るとされ、
その縮小市場をベースにビジネスを考えなければならなかったものが、
年間の乗降客数が羽田の3割以上になり、今後とも格段の伸びが期待されている
北海道・千歳空港への飛行機利用での大量の流入増加など、
一時的滞在での旅行客も含めて、日本最高レベルの
「多民族化した市場」という概念での活動を見据えていくことができる。
550万人口がただ400万になるのであれば、縮小均衡しか生き方はないけれど、
そのような拡大可能性のある市場であれば、手を打つ選択肢が大きく広がる。
考えてみると古代の飛鳥から奈良にかけての時代は
活発な半島・大陸からの移民がこの社会に大量に流入して、
経済が大きく活性化したというように考えられてきている。
そのことが、東アジア世界のなかでのニューフロンティア、発展する地域に
ニッポンがなっていったことに繋がっているとされているようなのです。
いまいる人間たちが、どうこの市場拡大への想像力を持てるか、住分野でも
今後、試されていくでしょう。ちょっと前向きな気付きを持てた情報でした。
コメント
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