どうもこういう力感に弱くなってきています(笑)。
縦横に丸太が表皮もそのままにあらわされて
くっきりと目に見えるかたちで構造美をたたえている。
まことにシンプルに「こうできているよ(笑)」と語りかけている。
一見「無意匠」というように見えるけれど、
こういう素材そのものをデザインとして完結させるのは
まことに清々しい「意匠」の根源かもと思う。
この建物は北海道のおへそに近い上富良野町郊外にある。
「土の館」という名前に引き寄せられるように
カミさんが運転するクルマでたどりついた休日ドライブの訪問先。
わたしはその間、まったく気絶して眠っていたので
どうして彼女が引き寄せられたのかはまったく知りません(笑)。
気がついたらカミさんがドアを開けてきたのです。
寝ぼけながら「土の館」を見学した後、
隣接するトラクターの展示館を見ていたら、この光景。
この建物の左右幅、上の写真の横方向ですが、
それは窓の長さを基準にしてみてみると約4間超程度。
たぶん10m超はあるのではと推定された。
その長さで梁に利用された丸太は接ぎ木のない1本のようで
しかも見た感じ、太さが「上下」で変わらないようです。
建てられてから20年近いということを聞きましたが、
「これは外材ですけど、今じゃ外材でもこういう材料は入手できない」
というような説明を「土の館」の方から聞きました。
第一、この材料を道路輸送で運んできたこともすごい。
まぁ上富良野ですから、十勝の方から幹線道路輸送だけでしょうが、
端部を含めれば10数メートルの丸太がけっこうな量で
運ばれてきたことになるワケで、胸躍る光景であります(笑)。
木組み自体は金物で緊結されているので、
精妙さというようではないのですが、
まことに久々に見る豪放磊落感で、スッキリ目覚めさせられました。