ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

ノアの羅針盤

2018-10-03 22:43:30 | 読書
アン・タイラー『ノアの羅針盤』




 アン・タイラーの小説は、深い椅子に座り、くつろぎながら読みたい。
 読みながら眠ってしまってもいい。
 本が床に落ちても気づかず、そのままぐっすり眠ってしまいたい。

 退屈で眠くなるわけではない。
 でも、誰かに勧めるのはためらう。

『ノアの羅針盤』も、何が面白いの? と聞かれたら困る。
 ハラハラするとか、わーっと泣くとか、心が洗われるとか、そんなことではなくて、快適なソファに座っている心地の良さがあるだけ。

 テレビはつけない、ネットもしない、ゲームもなく、ただ座っている、そんな感じ。


 本の表紙は、女性に向けて作られているようで、男の自分には分からない、何か心惹かれる部分があるのかもしれない。

 手書きの「ANNE TYLER」という文字の、落ち着きつつ華やかな様子も含んだ、ちょっと可憐な姿は、想像するアン・タイラーという人物と似ていなくもない。

 挿画は前田ひさえ氏、装丁は名久井直子氏。(2013) 







 カバーをとり、表紙に直接帯を巻いてみる。
 同じ紙の一体感。


コメント
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