ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

ナイーヴ・スーパー

2018-10-07 22:31:07 | 読書
アーレン・ロー『ナイーヴ・スーパー』





 もっと若いときに読んでいれば、もう少し気持ちが揺れたのかもしれない。

 そう感じる本がある。

 アーレン・ローの『ナイーヴ・スーパー』はそんな小説なのか?
 
 時間の積み重ねに、ついていけなくなる。
 人生の意味がわからなくなる。
 そして、アーレン・ローは、立ち止まってしまう。

 といって、引きこもるわけではなく、屈折しているようでもない。
 素直に、日々起こる出来事に対応していく。

 表紙に描かれた6個の円には、人物らしき像が映っているが、偏光レンズを通しているかのようにはっきりしない。

 同じものでも、レンズを変えるように、立ち位置をちょっとずらすだけで、見え方が違ってくる。
 
 そうやって、希望はたぐりよせるのだ。


 装丁はミルキィ・イソベ氏。(2013)






タイトルの文字は、紙に吸い込まれていくかのように薄い


コメント
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