ロビンソン本を読む

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日本語の作法

2018-10-06 23:08:35 | 読書
外山滋比古『日本語の作法』





 「先生、その話まえにも聞きました」
 無邪気にそんなことが言えるのは、子どものときだけだろう。

 大人になり、カルチャースクールで詩吟を習っているとする。
 齢八十の先生は優しいおじいちゃんで、話も面白い。
 でも、何度も同じ話題が出てきて、そのことを先生自身は気づいていない様子。
 受講生たちはみな大人なので、初めて聞くようなふりをしてあげる。

 『日本語の作法』を読んでいると、そんな気分になる。

 装丁と本文組の柔らかさは、なんとも心地いい。
 中見出しの文字も、ひとつひとつ加工してある。
 既存のフォントをいじっているようだけど、ときおり手書きのようにも見える。

 しかし、いまはデザインの変わってしまった文庫本しかないようで、ちょっと残念。

 デザインはchutte。(2014)



ひとつひとつの中見出しを、このように組んでいくのは、きっと大変な作業





万年筆のインクのような、微妙なグラデーション



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