内田洋子『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』
本の天近くまで覆う大きな帯。
タイトル、著者名、紹介文、必要な情報がすべて入っている。
外して気づく。これは帯ではない。少し小さいカバーだ。
上にわずかに見えていた緑は、フランス装の表紙に印刷された山の写真。
カバーをすべて取ると、密生する木々の間に、突如街が現れた。
「旅する本屋」とは、本の行商をしていた人たちのこと。
イタリア、ヴェネツィアの古書店で、その存在を知った著者は、案内を請い山奥のモンテレッジォへ向かう。
そこは住む人が少なくなり、時が止まったような村。
かつては71人が本売りを職業とし、イタリアの各地へ本を運んでいたという。
本を待つ大勢の人がいた時代。
著者といっしょになって、少しずつ行商の背景を明らかにしていくドキドキ感がある。
でもきっと、本が好きな人にしか伝わらない世界なのだろう。
本好きというのは、いまや希少な人種なのだろうから。
装丁は中川真吾氏。(2018)
カバーを外すと
本の天近くまで覆う大きな帯。
タイトル、著者名、紹介文、必要な情報がすべて入っている。
外して気づく。これは帯ではない。少し小さいカバーだ。
上にわずかに見えていた緑は、フランス装の表紙に印刷された山の写真。
カバーをすべて取ると、密生する木々の間に、突如街が現れた。
「旅する本屋」とは、本の行商をしていた人たちのこと。
イタリア、ヴェネツィアの古書店で、その存在を知った著者は、案内を請い山奥のモンテレッジォへ向かう。
そこは住む人が少なくなり、時が止まったような村。
かつては71人が本売りを職業とし、イタリアの各地へ本を運んでいたという。
本を待つ大勢の人がいた時代。
著者といっしょになって、少しずつ行商の背景を明らかにしていくドキドキ感がある。
でもきっと、本が好きな人にしか伝わらない世界なのだろう。
本好きというのは、いまや希少な人種なのだろうから。
装丁は中川真吾氏。(2018)
カバーを外すと
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