大リーグ「ドジャース」の大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏の違法賭博を巡る問題について、大谷選手は25日午後(日本時間26日午前)、本拠地ロサンゼルスのドジャースタジアムで会見を開いた。大谷選手は「僕はスポーツ賭博には関与していない」と説明。「僕自身も信頼していた方の過ちというのは悲しくショック」と語った。(デジタル編集部)
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手㊨と記者会見に臨む水原一平氏=16日、ソウルで
水原氏が21日に違法賭博関与の疑いで事実上の解雇となって以降、大谷選手が一連の問題について取材対応したのは初めて。会見は10分ほどで終了。質疑応答はなく、メモを読み上げる形で行われた。
◆「水原氏の借金返済に同意していない」
会見で、大谷選手は「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていた」と、自身の関与を否定。
「ギャンブルに関しての問題を初めて知ったのは、(20日の)韓国の第1戦が終わった後のチームミーティング」「彼(水原氏)の借金返済に同意していない」とも語った。
米メディアによると、水原氏は違法ブックメーカー(賭け屋)に借金があり、大谷選手の口座から少なくとも450万ドル(約6億8千万円)が送金された。捜査当局や税務を所管する内国歳入庁が調べを進め、大リーグ機構も調査を開始している。
【会見全文】
大谷選手の会見の全文は次の通り。
チームの関係者の皆さん、僕自身もそうですけど、ファンの皆さんもここ1週間ぐらいですかね、厳しい1週間だと思うんですけども、メディアの皆さんも含めて、我慢とご理解をしていただいたのはすごくありがたいなと思っています。
まず、僕自身も信頼していた方の過ちというのを、悲しくというかショックですし、今はそういうふうに感じています。
現在進行中の調査もありますので、今日話せることにまず限りがあるというのもご理解いただきたいなということと、また今日ここに詳細をまとめた、わかりやすく皆さんにお伝えするためにまとめたメモがありますので、そちらの方に従って、何があったのかというのをまず説明させていただきたいなと思います。
まずはじめに、僕自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントにかけたりとか、それをまた頼んだり、ということはないですし、僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したことももちろん全くありません。
本当に数日前まで彼がそういうふうなことをしていたっていうのも全く知りませんでした。結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつみんな僕の周りもそうですね、みんなに嘘ついていたっていうのが、結論を言うとそういうことになります。
まず初めに言うと先週末、韓国ですね、僕の代理人に対してメディアの方から、違法なブックメーカーから、僕がスポーツバックに賭博について関与しているのではないかという連絡ありました。
一平さんは僕にこういった取材の依頼があるということをまず、僕には話していなかったし僕の方にそういう連絡はまず来ていなかったということと、まず初めに一平さんは僕と話してわかったのは、一平さんにではなく、友人の借金の肩代わりとして支払ったというふうに、僕の代理人も含めてみんなに話しています。
その翌日にさらに尋問で一平さんは、僕たちの代理人に対して、借金は自分のものつまり、一平さん自身が作ったものだということを、説明しました。
それを僕が肩代わりしたという話を、そのときに代理人に話したそうです。そしてこれらは全く全てが嘘だったっていうことですね。
一平さんは取材依頼のことも僕にはもちろん、そのとき伝えていなかったですし代理人の人たちに対しても、僕は既に彼と話してコミュニケーションをとっていたっていうことを、嘘ついてました。
僕もそうだし、チームも代理人たちに対しても、僕とコミュニケーションをとっていたっていうふうに嘘ついてました。
そして僕がこのギャンブルに関しての問題を初めて知ったのは韓国での第1戦が終わった後に行われたチームミーティングのときです。
そのミーティングで彼は全部英語で話していたので、僕に通訳もちろんついてそのときついていなくて、全て英語で話していたので、完全には理解できていなくて何となくこういう内容だろうなっていうのは、おそらくは理解はできていましたけど何となく違和感は感じてました。
そのとき彼は、僕に対して、ホテルに帰った後で2人でより詳しいことを話したいので、今は待ってくれというふうに言っていたので僕は、まずそのときはホテルまで待つことにしました。
僕は一平さんがそのときにギャンブル依存症だっていうのは僕はもちろん知らなかったですし、彼が借金をしていることも、そのミーティングの時はもちろん知りませんでした。
僕は彼の借金返済にももちろん同意してませんし、ブックメーカーに対して彼に送金をしてくれって頼んだことはもちろん、許可したことはもちろんないです。
その試合後、ホテルに戻ってちゃんと初めてそこで話をして、彼に巨額の借金があることを知りました。
彼はそのとき私に僕の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送金していたということを僕に伝えました。
僕はやっぱりおかしい、これおかしいなと思って代理人と話したいということで代理人たちを呼んで、そこで話し合いました。
話終わってこれを聞いて僕の代理人もやっぱり彼に嘘をつかれていたということを、初めて知ってすぐにドジャースの皆さんと、弁護士の人たちに、そのときに連絡しました。
ドジャースの皆さんも代理人たちも彼らもそのときに初めて、また自分たちも嘘をつかれていたということを、そのときに知りました。
そして弁護士の人たちは、これは窃盗と詐欺なのでこれを警察の当局に引き渡すという報告をそのときにしました。
これが、そこまでの流れなので、僕はもちろんスポーツ賭博には関与していないですしブックメーカーに、さっきも言ったけど送金をしていたという事実は全くありません。
正直ショックという言葉が正しいとは思わないですし、それ以上上手く言葉では表せないような、感覚でこの1週間ぐらいは、ずっと過ごしてきたので、今はそれを言葉にするのは難しいなと思ってます。ただ、もうシーズンも本格的にスタートするので、ここからは弁護士の方々にもお任せしますし、僕自身も警察当局に全面的に協力したいなと思ってます。
なので気持ちを切り替えは難しいですけどもシーズンに向けてまたスタートしたいですし、今日まずお話できてよかったなとも思っているので。今日は質疑応答は、これが今お話できる全てなので、質疑応答はしませんが、これからさらに進んでいくと思います。ありがとうございました。