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ひさしぶりの代表の試合でとても楽しみにしてたけれど、内容的にはもうひとつ燃えなかった。
合宿でかなりハードなトレーニングをこなした後なので、フィジカル的には低調との話があった。相手のあることなので、実力を判断するのはなかなか難しいが、プレーが速いとはお世辞にもいえず、結果としても1-0と、相手を考えれば物足りない。
唯一良かったのは故障からの回復具合が心配された長谷部、内田、麻也が実戦でそれなりに走れたこと。大久保がひさしぶりの代表復帰ながら、さっそく実戦に登場して本人が「やれる」実感を持てたことも良かった。しかも1トップ。
柿谷は危機感を強く持たないと先発どころか出場も危うい。大迫は出なかったけど、意気込みと覚悟は「ハンパない」男だ。W杯まであと2回のテストマッチには必ず登場するだろうから、二人とも結果を出さないと大久保のサブにまわることになる。
柿谷、清武は特に代表だとどうも気後れしてるように見える。強引さが足りない。相手ディフェンスを強引に切り裂くような思い切ったプレーが必要だし。やってみればけっこういけると思うのだが。
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今年はなんと同じマドリッドを本拠とする2チームが欧州リーグでも頂点を争うことになった。史上初だそうだ。アトレティコ・マドリーとレアル・マドリー。
レアルのほうは言わずと知れた「銀河系最強」軍団。クリスチアーノ・ロナウド、ガレス・ベイル、ベンゼマの3トップはまさしく言葉も出ないほど強烈な布陣。アトレティコのほうもそれなりにすごい選手達がそろってるんだろうけど、リーガ・エスパニョーラの試合をめったに見ることもないわたしにはほとんど知らない選手ばかり。しかもエースのディエゴ・コスタが先発は下ものの、戦前から心配された故障のせいだと思うが、開始わずか9分で交代。ただ、出だしの1分を見れば、今季リーガを制した実力はビシビシ伝わるプレーだった。
とにかくこの両チームの試合には最初の1プレーから度肝を抜かれた。パススピードの速さ・強さ・正確さ、どれをとってもたとえば日本代表と比べたら雲泥の差がある。しかも身体はデカクテ屈強な選手ぞろい。とりわけレアルは身体的にもほんと素晴らしい選手ばかりだ。
ただし、わたしがもっとも驚いたのはアトレティコの統制のとれた動き、選手間の距離感、ギュッと引き締まったプレーをやり続ける彼らに本当にびっくりした。守りも攻めも堅く、しかし転じるときは速く無駄を感じさせない。これは、監督のシメオネの力がやはり大きいのかもしれない。現役時代のプレーぶり同様厳しさを感じる。
結果は後半ロスタイム終了直前にセルヒオ・ラモスが値千金の同点ゴールを挙げて1-1。延長戦でレアルが立て続けに3点--ベイル、マルセロ、そしてロナウド!--を取り終わってみれば4-1の圧勝。まさにレアルらしいといっていい勝ち方ではなかろうか。
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チャンピオンズリーグを決勝を(実は後半21分までしか録画できてなくて結果はネットで知ったのだが)観て、数日前のアジアカップ女子決勝(日本が優勝)を観て、今回のキプロス戦も見ながら思ったのは、日本代表こそアトレティコのようなサッカーを目指すべきじゃないかということである。
TVで観てる限りではあるが、感覚的なことを言えば、マドリッド・ダービーとなったチャンピオンズリーグの決勝よりも、アジアカップの女子決勝の試合のほうに近いスピード感に思えてしまった。女子はあんなにゆっくりなんだなあ、男子と比べるとと思いながら観ていた試合なのに。
サッカーでもプレーの緩急が必要なのはわかっている。瞬間的なスピードはもちろん女子とは比べ物にならないに決まっているが、それでも日本代表とどちらかの「マドリー」が試合をしたら「おそらく手も脚も出ないだろうな」と率直に思った。緩急も何も、あっというまに4,5点取られてしまいそうだ。
レアルは、或る意味金に物を言わせて世界中のスター選手を並べているので、個々の能力の高さにおいてはまさしく世界一のチームだろう。でもアトレティコはそうではない。彼らの凄さはまさにチームプレー、高度な連携プレーの熟成にその強さがあると思われる。スペイン代表もそういうところがあるが、観たところ、その点においてはスペイン代表をも上回るのではないかと思われるほどのすばらしい距離感・動きのスピードや正確さなどをこの試合で感じた。90分について言えば(70分しか見てないけど)、レアルのようなチームを相手に明らかにアトレティコが押していた。
日本代表は個々の力の合計ではおそらくアトレティコにも及ばないだろう。今時点ではチーム力・連携力でも及ばない。W杯ではアトレティコもレアルも相手になることはないが、あれほどのチームに伍して戦うには、本大会までの短い時間の中でまずはコンディションを整え、できる限りチーム力を高めなくてはならない、アトレティコのように。その上で、日本らしさ、日本の文化や日本人のメンタリティ、アイデアなど日本の選手にしかできない何かをしっかり試合の中で表現していくことが求められるのだと思う。
外国人監督のもとで今まで一度も優勝がないという事実は、まさにそのことを意味しているのだと思う。そして、長友、香川、岡崎、内田、川島といった選手はそういうことを少なからず表現できているから欧州のトップリーグでも活躍でも活躍できているのだろう。
日本の初戦は6月15日。ブラジルですばらしい試合が観られることを期待したい。