MとAのミュージカル・ラン日記 ♪♪♪

音楽を聴きながら走る市民ランナーのブログです。ランと音楽以外のスポーツについても書きます。今は大谷翔平に夢中です!

2017年の箱根駅伝

2016-12-29 | レース観戦・応援
見所少ない2017年の箱根

 こんなに見所に乏しい箱根も久しぶりな気がする。優勝争いは青山を筆頭に、伊勢路で想定外の2位となった早稲田、ドミニク・ニャイロ有する山梨学院、そしてこの箱根を伝統的に得意とする東洋あたりの争いとみる。
 自分の母校が出ている方を別にすれば、見所はやっぱり、想像を超える激走を見せてくれそうな選手がいるかどうかにかかってくる。たとえば「何人抜き」のようなこともそうだし「区間記録更新」が期待できるような選手がいるのかどうか。

 今年そういう選手が果たして何人いるか考えるとはなはだ心許ない。「学生駅伝のレベルが低い」というようなことを言う人も少なくないが、毎年レベルが低いわけではない。近年でも大迫村山兄弟、鎧坂、宇賀地など1万mで日本歴代トップ10に入るような選手も大勢いる。社会人に行ってからはさっぱりだけど、この5,6年で最も私たちを熱くさせてくれたのは間違いなく東洋の山の神・柏原で、あの4年間の坂登は、同じコースをケニアのトップ選手が走ったらもっと速く走れるのかどうかわからないが、とにかく鬼気迫るものがあったのは確かだし、少なくとも日本人では過去誰もできなかった偉業であり、走りだった。
 柏原のタイムが破られることは当分ないと思っていたら、おととし青山の神野大地がコレを破ってしまった。たった一度だけど、神野もまたものすごいインパクトを我々に与え興奮させた。
 ほかにも、東海・村澤、駒沢・窪田、日体大・服部翔大、青山・出岐、東洋・設楽兄弟などスター選手が山ほどいた。

 今年はどうか? 一番注目されてるのは青学の一色のようだが、その安定感には敬意を表するけれど、少なくとも私には余りぐっと心に響く走りではない。同じく青学の下田も東京マラソンで10代マラソン歴代新記録を達成したことから東京五輪マラソン期待の星などと一時騒がれたが、伸び悩みなのか怪我なのかわからないが、その後精彩がない。そもそも2時間11分34秒というタイムは立派な記録に違いないが、日本代表というレベルで評価するなら大した記録ではない。もちろん期待は大きいけど、それは彼のこれからにかかっている。マスコミはちやほやしすぎだと思う。そして、もちろんマラソンと駅伝の10km、20kmとは要求される能力が全く違う。

 東洋の服部弾馬が最も才能を感じさせるランナーかもしれない。今年出場する選手の中では、そういう選手は彼だけかもしれない。彼のストイックな走りっぷりは観るものを黙らせる力がある。4年生としてこの箱根でのラストラン、強烈なインパクトを残すような走りが観たいものだ。

 全日本では、東海の1年生トリオ、髙田凜太郎、館澤 亨次、鬼塚 翔太への期待が多く聴かれたけれど、館澤が最短区間9.5kmの3区で27'15の記録で区間賞を奪った以外は高田が5区(11.6km)で青山・小野田から22秒遅れの5位、鬼塚が1区(14.6km)で服部弾馬に遅れること35秒の10位。1年生としては立派な成績程度に終わった。距離の長くなる箱根にも彼らが登場してくるのかどうかわからないが(たぶん出るだろうけど)、巻き返しと成長ぶりに期待したい。

されど箱根

 というわけで、先に挙げたここ数年箱根で活躍した馴染みの選手のほとんどは元日の社会人駅伝に登場するわけで、そういう点では箱根以上に期待は大きい。とても楽しみである。

 だが、社会人に行ってぱっとしない箱根ランナーが多いと言うことを抜きにしても、箱根の魅力はやはり他を圧倒するものがある。それはあのなんとも言えない緊迫感だ。まるで高校野球の選手のように、学生達が命がけで走る。命がかかっている鋭さだ。ナイフのように冬の冷たく澄んだ空気を切り裂く。たすきをわたすと同時に倒れ込み動けなくなるたくさんのランナー。作り物ではない汗と涙が交錯する。ほかに比較できる陸上競技大会は、少なくとも日本にはない。
 思いも掛けない心を揺さぶる走りに期待して、今年も観てしまうのは間違いない。

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