戲奴(わけ)がため我が手もすまに春の野に抜ける茅花ぞ食して肥えませ
万葉集8 1460 紀女郎
いつの間にかチガヤ(イネ科)が殖えた公園の芝地です。
ツバナ(茅花)は、チガヤの花穂のこと。若い花穂には甘みがあり、食べた
のですね。万葉の歌にも詠まれています。
花穂はこげ茶色っぽく、やがて葯がおちると、
白いふさふさの穂になります。
画像は、「野辺のにぎわい」 さんより。
刈られても刈られても、土手にはたんぽぽ。地面に張り付くように、冬も咲い
ていました。今まさに、一斉に未来への発信寸前といったところです。
きっちりと確実なシゴトしてますねえ、たんぽぽ。なんだかうらやましくもありま
すが・・・。
土手を席巻しているこの外来種のセイヨウタンポポ、食用のために仕入れたも
のが、野に逃げ出したのだそうです。受粉しなくてもタネを結ぶので、都会地な
どでは、驚異的に殖えているのです。
食用ということは~~、タンポポサラダって、これで出来るはずね! 試したこ
と無いけれど。
わかりました。サラダに向いているのは、シロバナタンポポが一番なんですって。
ほとんど出合えませんけれど。
そして、ハルジオン。ここのは、特別にピンク色が強いです。
さて、いつも紛らわしく思うのが、ハルジオンとヒメジョオンの区別。名前もです
が、花もなんだか似ているし・・・。
ハルジオンは、春の花。つぼみが下を向き、根元にはロゼット葉があります。
茎は中空です。
ヒメジョオンの花期は夏~秋。茎には穴はなく、詰まっていますし、つぼみは上
を向きます。
以前、ハルジオンを飾ろうと摘んでいたら、「あら、貧乏草なんかなぜ採るの」と。
失礼な名前ですね。かわいい花なのに。