「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

呉 美代さんの詩集

2009-04-17 | 日常の小さな喜び&こころ便り

  エッセイ集『花幻想』(未来社刊)の、呉 美代(くれ みよ)さんの感性に惹かれ、詩集(日本現代詩文庫)を買った。

   一輪ぼったりと落ちた
  そのときつばきは
  自分の行為の重さにはっと気づいた

  ふと投げた私のひと言が
  あなたの沈黙の池の風景を
  こわしてしまった時のように
                    (「つばき」)

呉さんの詩は初めて読んだ。詩は、エッセイよりもさらに鋭角的な感性の発露。四方への表面張力のみなぎったものであった。
つばき  ガラスの壺  玉ねぎ  などが好きだ。

  人はみな心の中に
  ガラスの壺をもっている
  そして それがいつ割れたかも
  どこへ破片が飛び散ったかも
  気づかないのだ  
                     (「ガラスの壺」 一部抜粋)

自らの中で、知らない間に割れてしまったガラスの壺。その破片の行方に不安を募らせ、傷つく心。そんなときは誰にでもあるのだが。
私の中のその破片は、何重にもコーティングされ、ある時ポーンと何処かへはじかれて飛んでいった。どうでも良くなったのだ。
                      

コメント (2)
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