中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

雛飾り

2010-02-26 11:31:07 | 身辺雑記
 Hg君夫妻とHr君のいつもの顔ぶれで、隣の川西市にある郷土館に、古い雛人形を見に行った。

 郷土館は、この地で江戸時代から銅の清廉業を営んでいた平安(ひらやす)家の旧邸を利用したもので、パンフレットによると「この地方の伝統的民家の特徴と、明治以降広まった数奇屋風の造り、そして技術的な革新と近代性を備えた建物として、大正中後期に建てられた」ものである。国登録文化財となっている。




 この郷土館で雛祭りにちなんで、市内の旧家から寄贈された大正時代の雛人形が展示されているということで見に来た。

 座敷に、天皇の御所を模した御殿式の屋形の中に男雛・女雛を飾っている。男雛が向かって左側に位置しているのは、古い歴史のある京都など畿内や西日本の古くからの伝統のある飾り方で、「古式」と呼ばれる。




 昭和の内裏雛。この場合は男雛が向かって左側に位置しているもので東京に多く、明治天皇の即位礼に倣ったと言われる。「現代式」と言われる。


 大きなガラス戸を通して庭を見る。当時としてはこのように大きなガラス板は高価なものだっただろうが、製造技術が進んでいなかったために光を屈折して、外の景色がゆらいで見える。


 廊下。10メートル継ぎ目なしの松材を使用している。こういうところが目立たない贅沢なのだろう。この屋敷の建築材には無節の桧と欅が中心に使われていると言う。


 中庭。


 郷土館を見てから、ついでに隣接する猪名川町のふるさと館に立ち寄った。ここでも古い雛人形が展示されていた。


 明治時代の雛。これも古式の配置。


 江戸時代前~中期の元禄雛。華やかさはなく小さいが精巧な細工。布製のようである。



 *ブログ友の静岡のAさんに倣って、土・日曜日はブログ掲載を休むことにしました。

サンゴジュの新芽