Tさんは鎌倉の神社を描きました。
「荏柄天神」 日本画 P10
山を背負った本殿のたたずまいは凛として
早春の清清しい空気が感じられます。
にじみ止めをしていない薄めの麻紙を用い
様子を見ながらドーサを引き
紙を染めるように描きすすめました。
雲肌麻紙に描く時は岩絵の具をしっかり重ねて
厚みと深みのある絵肌にしていくのですが
今回は屋根や道にできた絵の具のにじみやかすれが
表情豊かで面白かったのでそれをいかし
薄塗りで仕上げることにしました。
胡粉の濃度を微妙に調整して
さまざまな白色の表現にこだわり
Tさんの持ち味がいかされた
ふわりと明るい作品となりました。
Tさんの作品はどれもやわらかく爽やかなものばかり。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のTさんのページに掲載されています。
たくさんの水彩スケッチも描かれていて
その膨大な作品はご自身のHP
「水彩スケッチ紀行」に掲載されています。
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