I さんは気迫みなぎる一瞬をとらえました。
「ウイニングショットの瞬間(とき)」 日本画 F10
長身のテニス選手が腕をいっぱいに伸ばしてぎりぎりの
ボールをとらえています。服の上からもわかる鍛え上げられた
体幹の筋肉の表現はデッサンの段階から追い続けたところ。
一瞬をとらえながらもスピード感のある、力強い作品です。
近づいてみました。
背景から人物の筋肉、衣装まで全てタッチと厚みを変えたことで
質感の違いがよく表現されています。深みのある背景の表情が
画面全体に動きをあたえ、丹念に重ねた岩絵の具の艶やかで
美しい発色とともに、この作品の魅力のひとつとなっています。
Iさんの近作は、光と影を大きなテーマにしたものから
人物から発散される力強いエネルギーに注目したものへと
変化しているように感じます。次作も楽しみです☆
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Iさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。