Uさんはお庭に咲いたお花を描かれました。
「とりかぶと」 水彩画 F4
まるで朝もやの中から浮かび上がってきたよう。とりかぶとの優しい紫に
安らぎを感じる作品です。花色が映えるよう意図的に彩度を下げた葉も
じつに表情豊か。さまざまなためとにじみが画面で踊りながら調和して
根に猛毒を持つというミステリアスな花をさらに魅惑的に見せています。
近づいてみました。
軽やかながら強弱のある鉛筆の線。その上にひかれた水の上で
水彩絵の具は四方に散り、紙の凹部に沈んだ粒子は混ざり合い
周囲にたまった粒子は新たな線となって見るほどに惹きこまれます。
画材の妙味を引き出しそれを楽しむ作者の姿が見えてくる作品です。
新しい画材に水彩色鉛筆が加わったUさん。これからも楽しみですね。
Uさんの過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“
作品集”の中のUさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもごらんください。
昔はセイタカアワダチソウを見るだけで鼻がムズムズするような気が
していたけれど、アレルギーの原因物質ではないと何かの記事を
読んでから、秋の花だなと冷静に見れるようになりました。
たいして背が高くない・・。駆逐活動をされている有志の方々の努力の
おかげでしょうか。
小さな昆虫にとってはこの時期の貴重な蜜源。
強い日差しと魅力的な花粉に誘われて
ベニシジミに
モンシロチョウが見られました。
めっきり飛ぶ虫が減った今、どんなに見慣れた蝶でも会えて嬉しい♪
アザミにはキタテハ
ヨモギと思われる茎には大きなツチイナゴ
キタテハとツチイナゴはこのまま冬越し、でしょうか。
風が強ければこのベニバナノボロギクの綿毛がまとまって飛びます。
背の高いテンナンショウの仲間の実が残っていました。
安静に過ごしているこの頃。晴れると野原に飛び出したくて
お尻がウズウズします。
Sさんは鎌倉のお寺に取材されました。
「浄智寺の山門」 水彩画 F6
鎌倉石のやわらかい階段を上がった先、美しく手入れされた緑の間に
中国風の山門があります。雅な雰囲気の2階の花頭窓には鐘楼が
吊るしてあるのが見えます。「鎌倉五山」第4位の古刹の引き締まった
空気と紫陽花の頃の深みある濃厚な緑が見事に表された作品です。
近づいてみました。
Sさんは今まで大木の葉でも一枚一枚明度彩度を変え小筆で丹念に
描いてこられたのですが、今作には太い丸筆で大胆ににじみを用いた
部分と端的に描いた部分があり表情の幅があります。その大らかな
表現によって軽やかな風が流れ山門の姿が凛と際立って感じられます。
端整さはそのままに変化し続けるSさん。次の作品も楽しみですね。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Sさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらも
ご覧下さい。
11月四回目の教室は晴れたり曇ったりの少し肌寒い一日でした。
今月始めから上郷森の家本館ロビーで開催中の「絵画教室なかま展」。
われわれグループ彩雲の展示はいよいよ4日後の21日、金曜日!なので
もう一度出品作や題名や時間等直前の確認をしました。
午前中、Uさんの新しい水彩画作品を撮影しました。
順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆
朝8時。日差しはあるものの寒っ・・・。今までのぺらぺら上着では
もう無理!と自覚しました。
ノイバラの枝先にまだ動けないルリシジミがいました。
まだ寝ているのかな?
またまた見~っけ!
体長2cmほどのアカボシゴマダラの幼虫がエノキの葉にいました。
真冬には小鳥たちのご馳走になるヘクソカズラの実は熟した色
とにかく見かける回数が多いガビチョウ、大きさはヒヨドリくらいでしょうか。
4羽のガビチョウが追いかけっこをするように目の前を通り過ぎて
いきました。けっこう大きなドングリを食べるものですね。
まだかろうじてセイタカアワダチソウやハルジオンやアザミなど
野の花は残っていますが、飛ぶ虫は前回に比べて本当に減りました。
秋がとぶように過ぎていきます。
この間のように声が出ないと皆さんに申し訳なく
さらに悪化したように感じたのでネットで調べた耳鼻咽喉科へ行くと
喉頭炎という診断でお薬をいただきました。
ホッとしたその帰り道、ナンキンハゼの紅葉を楽しみにしていた
近所の小さな公園へ立ち寄りました。
最高のお天気だったので、ナンキンハゼの彩りは青空に映えて
うっとりするような美しさでした。真っ白な実もちらほら♪
イイギリの葉っぱも黄色く色づき始めていました。
朱赤の実がキラッキラ輝いています♪
トーテムポールのような形に積み上げられたベゴニアの花々♪
ふふふ・・やっぱりいました!大好きムラサキツバメさん♪
暖かい晴れた日は狙い目です。
バジルの葉陰には立派なオオカマキリが元気に頑張っていました。
鮮やかな光景とお日様効果で元気になったような気がする!
干された布団のようにふっくら復活☆秋のパワーをいただきました。
Oさんは気持ちのよい水辺の光景を描かれました。
「逗子マリーナ」 日本画 F8
風のほとんどない薄ぐもりの日。海は凪いでトロリとして見え、持ち主を
待つ船たちを水面に映している様子はじつに穏やかに感じられます。
海の魚や船とともに昼寝をしたくなるようなのんびりした雰囲気ですが
大きくとった空が表情豊かで動きがあり、止まった海上と好対照です。
近づいてみました。
なんども岩絵の具を重ね地づくりをした後、空には絵の具をたっぷり
流しがけました。Oさんの思い切りのよさが功を奏し、今までにない
面白い表情となりました。細やかな船の線描に大胆な海面の筆遣い
など幅広い表現で見ていて楽しい味わいのある作品に仕上がりました。
様々なテーマで枚数を重ねるごとに表現の幅が広がっておられます。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の
中のOさんのページにされています。ぜひこちらもご覧下さい。
11月三回目の教室も清々しい秋晴れ!
講師の喉だけスッキリせず、とんでもないガラガラ声で失礼しました。
暖房をつけたり消したりしながら、ちょうど一週間後に始まる作品展
「絵画教室 なかま展」に出品する作品を仕上げる方、新作の骨描きに
取りくむ方、下地作りの方など皆さんそれぞれの課題に集中されました。
午後の部は先にお帰りになったMさん、Sさんをうっかり
撮り損ねてしまいました。申しわけありません!
完成したOさんの日本画作品と、Sさんの水彩画作品を撮影しました。
順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆
現在、本館のロビーでは東風会(火・木曜日新恵先生クラス)の皆さんの
作品が展示されています。会期は11月20日(木)までです。
何時でもご覧になれますのでお近くにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。
朝一番に作品展を拝見した後、少しだけ近くを歩いてみました。
少し黄変した葉が青空に映えて綺麗♪
色づき始めたニシキギも良いな~と見上げると
見~つけた♪ニホントビナナフシです。
前からみたらこんな顔。じっと枝になりきっていました。
さらにオオアオイトトンボも発見♪
そのほかキタテハやキチョウ、ウラナミシジミなども飛んでいました。
朝晩かなり冷え込むようになりましたがまだ頑張っているものが
たくさんいます。
いつまで見れるのかな・・・。緑色にきらめくトンボを愛でながら
暖かい秋の日がもう少し続いてほしいとしみじみ思いました。
Hさんは再び富士山に挑戦されました。
「湖畔の富士(河口湖より)」 日本画 P8
コスモスの頃、河口湖方面からあおぎ見た富士山です。初秋の山頂は
わずかな雪で輝き、大気は湿り気を帯びて山全体をふんわりやわらかく
包み込んでいます。作品に大きな広がりをもたらしている雲の様子は
幻想的で上空の風の強さを思わせ富士をより神々しく見せています。
近づいてみました。
どの過程でも気を抜くことなく丁寧に慎重に取りくむHさんの、一筆
一筆を大切にされる心がこの作品の深い味わいをつくりだしています。
細やかに描き込んだ後、最後に胡粉で画面全体の大気の流れや光を
調整しました。吸い込まれるような美しさと気品をもった作品です。
枚数を重ねるごとに深みと発色のよさが増してきています。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Hさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。
上郷森の家に近い野原は今
セイタカアワダチソウで黄色く染まっています。
この花には蝶やアブや蜂が集まるのでよく観察するのですが
飛来する昆虫達を待ち伏せしている捕食者にも会えます。
よく目立つのがこのオオカマキリ。動くのは眼だけ、堂々たるものです。
このコカマキリはもう少しわかりにくいところにいます。
枯れ枝の一部になりきっているコカマキリ
なかなか気が強く活発に動きます。
こちらはハラビロカマキリ。
珍しく翅は紫がかった焦茶、眼は白緑色の素敵な配色でした。
そして・・・上郷森の家まわりの豊かさを実感した出会いが!
別館アトリエにはこの時期、カメムシをはじめとする様々な甲虫たちが
暖かい場所をもとめてやってくるのですが、先日水場で
あれっ?なんて小さいカマキリ・・・体長は2cmあるかどうか。
はじめは幼いコカマキリかな~などと考えていたのですが
やっぱり変わっている!新種?
急いでニコンAW100で撮影し、帰宅してから調べると
なんと「ヒナカマキリ」のようです。
とにかく小さいので今まで気付くことがなかったのでしょうが
目の前に現れてくれるとはとラッキーです!こんな日もあるんですね♪
カマキリはオオカマキリとコカマキリとハラビロカマキリしか
知らなかったけれど、他の種類もいるんだ・・・とあらためて
感激した日でした。
Hさんは房総半島の有名な棚田を取材されました。
「大山千枚田」 水彩画 F6
大小さまざま、375枚の田んぼが階段状に連なるという大山千枚田。
日本の原風景といえる美しくも懐かしいこの光景に感動してスケッチ
されました。長年地道にこの里山を守ってこられた人々への尊敬の念が
この作品の核。端整さとあたたかさの同居する味わい深い作品です。
近づいてみました。
主役ともいえる空を映す田んぼの水面の表現はとても薄塗りにして
輝かせました。ご自身でもおっしゃっているように以前よりも濃色を
多用し、より抑揚があり光を感じさせる明るい仕上がりとなりました。
緑の表現が幅広く臨場感があり、この土地の豊かさが伝わってきます。
Hさんの作品は使う画材がかわってもその優しい味わいはそのままです。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の"作品集"の
なかのHさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。