癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

函館写真のはじまり巡り

2011年08月19日 | 街並み・歴史探訪・ドライブ
 「第65回 箱館歴史散歩の会」(主宰・中尾仁彦氏)に参加してきた。今回のテーマは「函館写真のはじまり巡り」。 
 
 函館(ロシア式)は、横浜(アメリカ式)、長崎(オランダ式)とともに我が国の写真の発祥地である。函館市写真歴史館には ペリー艦隊の従軍写真家・ブラウンが撮影した日本最古の写真も展示されている。

 函館の写真は、ロシアの領事によって写真技術が伝えられ、明治元年に北海道最初の営業写真師・「木津幸吉」が誕生。木津とともに写真技術を学んで、北海道開拓当初の状況を写真に残した「田本研造」、東京を舞台に活躍した「横山松三郎」などの写真家たちが箱館から輩出されている。

 今回のコースは、それらとの関わりの深い、紺野写真館跡~叶同館跡~田本研造スタジオ跡~函館市写真歴史館~旧小林写真館~実行寺~木津幸吉スタジオ跡~高龍寺・横山松三郎の墓と廻った。

 今回は、参加者の中に、古い函館の写真に関わる関係者の子孫の方々が数人いらして、直接いろいろお話を聞くことができた。

        
 十字街電停近くの紺野写真館跡地の前で、4代目に当たる方がその当時(大正末期と昭和9年の大火後)の写真館や初代、二代目の方々の思い出を話された。初代の紺野はるしげは、明治5年、田本研造の後に札幌を中心とした北海道開拓の記録写真を残している。

        
 現在の東本願寺別院の敷地にあった叶同館跡(外国人接待用公館)~田本研造がこの場所の野天スタジオで、土方歳三を初め榎本軍の写真を撮ったと言われている。

        
 明治11年の大火で焼失した田本研造写場(スタジオ)跡に建つ旧北洋相互銀行函館支店の建物・・・今朝の道新に、維持が大変なので持ち主から解体の要望がでているというニュースが同じ写真とともに載っていた。

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 函館市写真歴史館~明治42年築の旧北海道庁函館支庁庁舎の建物を利用している。
 ペリー艦隊の従軍写真家・ブラウンが松前藩の役人を映した日本最古の写真(レプリカ)や、横山松三郎が使用した写真機などを初め、写真の歴史に関わる多くの資料等が展示されている。

        
 「小林写真館」・・・現存する写真館で道内最古の建築物(明治40年築)。現在は美原町で営業している谷杉写真館が買いとり、当時のままに復元して、写真スタジオとして利用している。

              
  現在、ここでスタジオを営業している谷杉写真館のオーナーの説明。この写真館と旧函館公会堂を建てた建築家・村木甚三郎の4代目の方も参加されていた。

    
  高龍寺の入口に掲示されている横山松三郎の説明と墓地の上の方にあるお墓