国道の標識にも下関の文字が目につくようになってきた。いよいよ、ゴールが近くなってきた。今日を入れてあと4日は掛かりそうな感じになってきた。予定通り歩けると、下関ゴールは12月5日になりそうである。
今日は、宿場間の距離が短く、6つの宿場を通過した。今夜のホテルは昨日と同じ徳山駅前に取った。同じホテルに連泊したかったが、取れなくて、別のホテルにした。結果的に、最後に詳しく書くが、幸いした。
リュックを駅のコインロッカーに預けて、ショルダーバックとサブザックで出掛けた。徳山駅から昨日のゴールの高水駅へ移動。
高水駅~呼坂宿
6:30、まだ暗いうちにスタート。
東の空が赤く燃え、西の空には満月。
今朝も1℃くらいまで下がったが、昨日同様、快晴に恵まれて、昼にはポカポカして汗ばむほどだった。
スタートしてすぐのコンビニでホットコーヒーとカップ麺で暖まった。まもなく、県道から旧道へと進むと、呼坂宿となる。
36呼坂宿~久保市宿
ここには、本陣跡の碑がたっていた。本陣の河内家は、江戸時代、代々庄屋や大庄屋を勤め、天明年間より)七左衛門が本陣を引き受けたという。
この呼坂宿には、多くの重厚な造りの旧家が残っていて、今日の6つの宿では、一番その面影を残していた。
宿の中に「寺嶋忠三郎松蔭訣別地の碑」がある。安政6年(1859)江戸送りとなった吉田松陰が5月、ここを通過したとき、郷里に帰っていた忠三郎は、久坂玄瑞からの知らせにより松陰の駕籠を見送ることができた。物々しい警戒のな中、師と弟子はただ歌を託すばかりであったという。
吉田松陰は、この山陽道では最大の偉人扱いで、あちこちに碑が残っている。
宿を抜けると、旧道は山の方へ向かう。国道を挟んだ山の方に、これまでも何度か目にした、端正な形をした紅葉のきれいな木が見える。北海道では目にしたことのない木で、見るたびに気になっている。
旧道は、昔のままの自然道になり、竹林の中の細い道となる。わずか200mほどだが、竹の倒木とクモの巣が煩くて、途中で国道に逃げた。
国道と旧道を繰り返しながら進み、久保市宿へと入って行く。
37久保市宿~花岡宿
この宿は、特にこれといった昔の面影もなく、他の宿のような旧家も少ない。宿の中心部を過ぎると、緩やかな登りとなり、塩売峠へと続く。しかし、どこが峠なのか良く分からなかった。
塩売峠から下ると、右下に国道を眺めながら、山の方へ向かっていく。
竹林の中の旧道の下りもなかなか趣がある。さらに、1時間ほど旧道を進むと、次の花岡宿となる、
38花岡宿~徳山宿
宿へ入っていくと、右手に「花岡ふるさと花だん」という公園があって、奥に「花岡勘場跡」という案内がある。花岡本陣があった場所であった。江戸時代、ここは萩本藩と徳山支藩領とに分割支配され、花岡は萩本藩領に属し、統治の為の役所を勘場と呼ばれた。また本陣、番所、高札場などが置かれていたという。当時の絵図が掲示されている。中央の槇柏の木は樹齢480年というから、その当時からここに生えていたのでおろう。
宿の中心部の街並みの中を進み、しばらくすると、「銘酒金分銅醸造元」がある。
しばらく旧道歩きが続く。やがて、久米地区に入る。
旧家が少ない中に、突然大きな「防長鶴 山縣本店」の建物が目を引く。「瀬戸内の小さな酒蔵」というキャッチフレーズが憎い。
やがて、遠石宿という間の宿がある。ここは、遠石八幡宮の門前町で栄えた宿らしい。
その遠石八幡宮は、推古天皇時代の623年創建とのこと。
上は醤油醸造元で、下は宿の中心部の町並みである。間の宿なのに、他の宿より、宿の雰囲気を残している。
しばらくの間、県道歩きが続く。そのまま、徳山市街地へと入っていく。
39徳山宿~富田宿
徳山宿の入口というわけだが、道も広いし、その面影は微塵も感じられない。
やがて、銀座通り商店街へと入っていく。ここから駅前までが、宿の中心地だったらしい。
ここは、毛利徳山藩の城下町である。藩庁の移転などの後、藩士の屋敷割、町屋敷割などが行われた。山陽道の宿場は現在の銀座通り沿いに置かれた。徳山駅周辺に御茶屋や目代所、高札場が置かれていたとのこと。
徳山駅前(下の画像)を過ぎると、閑静な感じになる。
昼になったので、目についた台湾料理店へ。台湾風棒棒鶏と小ライスを注文。これもとても美味しかった。この時点で、今日は戸田駅まで行けるメドがたった。
徳山市街地から旧道沿いの住宅地へと入っていく。
道ががまっすぐでなく、狭くて微妙にくねくねしている道に、旧道の面影が残る。
たまに旧家も現れる、驚いたのは、富田川の錦鯉である。普通に生息しているのが凄い。
やがて、富田(とんだ)宿へと入っていく
40富田宿~福川宿
富田宿は、山崎八幡宮の門前町として賑わったらしい。その曲がり角に、「旧山陽道」の道標がある。八幡宮の前を左に曲がると、宿場を中心部のはすだが、全くその面影はない。
宿の中心部だった地点から、前後の街並みを眺める。旧家も古市橋商家もない。
しばらく県道歩きが続く。
42福川宿~戸田駅
県道から右の旧道へ入っていくと、福川宿である。
41福川宿~戸田駅
ここには、本陣跡と本陣門が残されていて、その説明もある。本陣門は天保9年(1838年)のもので、昭和48年に改修されている。
福川宿を抜けると、夜市(やじ)川にぶつかる。橋を渡らないで、その堤防の上の道を30分以上も進む。昔も堤防の道を歩いたのだろう。
その道が国道を横切る地点を、今日のゴールどして、5分ほど先にある、戸田(へた)駅へ向かう。
駅に、14:45に着いたら、5分後に電車がやって来た。
今日も宿は、徳山第一ホテル。GoTo割引で3445円なのに、地域クーポン1000円の他に、周南お楽しみクーポンが2000円分も付いてきた。結果的に、445円で泊まったことになる。昨日も同じ徳山駅前のホテルだったのにこれはなかった。
さて、これが使える店で、2000円の夕食を食べてこよう。
ホテルのお勧めで、宇佐川水産という大きな居酒屋へ、
徳山の名物はふぐとのこと。そこで、「徳山ふぐカツスペシャル」(1500円)とビールの豪華な夕食にありつくことができた。ふぐの刺身も付いてきた。個室なのも良い。これがほぼタダなのだから、大満足!明日も元気に歩けそう。
今日の歩数計 49000歩
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