
中央の高く見える所が地図上の大白森山頂。
秋田駒ヶ岳の北方約10km、乳頭山から八幡平へ向かう縦走路のピークの1つである。山頂はとてもピークとは言えない広い高層湿原の台地になっている。
天気が良いと、秋田駒ヶ岳から岩手山、八幡平方面まで見渡せるとのことだが、生憎天候には恵まれなかった。しかし、秋色漂う広い高層湿原に大満足だった。
それより印象的だったのは、登山道を覆う藪の酷さだった。胸より低いところは体と腿で掻き分けて歩けるが、特に酷かったのは小白森手前と小白森と大白森とのコル付近だった。
小白森の木道は見えないので足を踏み外しそうで怖かった。コル付近は背丈を越す笹藪トンネルだった。朝露で濡れるのでカッパの上を着込んだ。
日曜日だというのに、会った登山者はわずか3人のみ。昨日とは大違い。
5:45スタート、登り2時間15分、下り1時間50分、頂上休憩15分。10:00ゴール。

登山口の5km手前のアルパこまくさの駐車場で朝を迎えた。朝焼けの横にシルエットとなって浮かぶ秋田駒ヶ岳を眺める。
登山口は、乳頭温泉最古の湯の鶴の湯温泉にある。

登山口の鶴の湯神社。茅葺きの屋根がなんとも言えず良い雰囲気を醸している。

最初の内は秋田杉の人工林の中を行く。

標高750~900mの間はコメツガの林となる。その上はブナ林が続く。

さらに登ると、金取り坂という急登が続く。名前の由来は不明。その途中から秋田駒ヶ岳が見えた。
乳頭山からの縦走路と合流してからは、秋田県と岩手県の境界稜線の歩きとなる。

小白森手前は灌木帯となる。ウルシの木がすでに紅葉している。

平坦な所に小白森頂上の標識。

左の木道に入ったら、小白森湿原が広がっていた。

振り返ると、またもや秋田駒ヶ岳。

小白森と大白森とのコル付近は背丈を越す笹藪で覆われていた。潜り込んで進んだ。

最後の急登を登り切ると、いきなり広大な湿原が広がった。しかし、残念ながら、ガスっていて周りの山々は見えない。

地図上の山頂は少し左側(トップ画像)だが、木道の先に2本の木杭が見える。どうやらそこが頂上のようだ。ずいぶん多くの山に登って来たが、このような頂上も珍しい。

頂上標識とともに。

一面黄色に見えるのは、草紅葉もあるが、ほとんどは花の終わったキンコウカの群生である。

良く見ると中に赤い花か実のようなものを付けているものが目につく。根元を見てみるとキンコウカのようであるが、花の付き方が違う。果たして、この赤いものの正体は?下山後少し調べてみたが分からなかった。

湿原に咲くウメバチソウとナガホノワレモコウ。このほかに、どこの山でも目につくオヤマノリンドウとコガネキクが多かった。

下山後入浴した鶴の湯温泉(600円)~乳頭温泉 最古の湯で、江戸時代は秋田藩主の湯治場となっていた。
日本秘湯を守る会の宿でもあり、歴史を感じるいかにも秘湯の湯治場といった雰囲気が大切に残されている。
秘湯ブームのせいか、観光を兼ねた日帰り客で激混みだった。のんびりできるようなところもなく、スマホの電波も弱いので、車中泊したアルパこまくさまで戻った。

温泉から少し走った地点から、自信はないが、大白森と思われる平坦な山が見えた。

アルパこまくさで昼食に食べた天ぷらざる稲庭うどん。昼食後、ブログアップに取り組んだ。
それにしても秋田駒ヶ岳は大人気だ。ここはシャトルバスの発着駅だが、100台以上停められる駐車場が満杯で、アルパこまくさも大にぎわい。
次の予定は、真昼岳と近くの女神山の1日2山の予定だが、明日はタイミング良く雨予報。4登1休のペースが2回続く。明日は途中の横手市観光をするつもりだ。これから横手市手前の美郷町の道まで走ってのんびり過ごす。
このコースは歩く人が少ないようですね。キンコウカの花の時期は見事でしょうね。
この山は登山道が整備されていないから登る人が少ないのか、少ないから整備されないのか?
いずれにしても、キンコウカの咲く頃は見事だと思います。