解散なんていってる場合じゃありませんぞ

2008年10月10日 | 世相雑感
                   (あちこちススキがいっぱい)

己(おれ)は河原の 枯れ芒(すすき)
同じお前も 枯れ芒
どうせ二人は この世では
花の咲かない 枯れ芒

死ぬも生きるも ねえお前
水の流れに 何變(かわ)ろ
己もお前も 利根川の
船の船頭で 暮さうよ

枯れた眞菰(まこも)に 照らしてる
潮来(いたこ)出島(でじま)の お月さま
わたしやこれから 利根川の
船の船頭で 暮らすのよ

今から87年前、大正10年(1921年)に世に出、「船頭小唄」として人々に愛唱された歌です。
作詞が野口雨情(のぐちうじょう)、作曲が中山晋平(なかやましんぺい)、戦後になっても歌い継がれ、森繁久弥さんのしみじみとした熱唱はたまらないものがありましたね。

「船頭小唄」が世に出て8年後、1929年10月24日にニューヨーク株式市場(ウォール街)で、株価が大暴落したことに端を発した世界規模の恐慌を、「世界大恐慌」と云いますね。
その後、第二次世界大戦へと突き進む、「船頭小唄」が予言したかのような、暗~い世の中になってしまいます。
世界大恐慌から79年、奇しくも同じ10月、アメリカ発の金融・経済危機が世界を席捲しています。
おととい、10月8日の衆院予算委員会、鈴木宗男氏の質問に麻生首相は、「9252円・・・・900円も下がった・・・・。普通じゃない。きちんとした景気対策をしないといけない。国民からも『お前、選挙なんてやる前に景気だろ!』って・・・・」と答弁です。
その9252円が、本日10日の881円の下げで、なんと8276円になってしまいました。
麻生首相の口から、「1929年(の大恐慌)に匹敵する。」と言わしめているこの状況、景気の先行きに物凄く不安になります。

こんな時、解散だ、総選挙だ、政権交代だと浮かれている場合ではありません。
与野党の政治家も、政府も国民も一体になり、この危機に立ち向かわなければなりません。
世界に侮られ、国益が毀損するようなことの無いように、この時こそのリーダーシップです。
麻生さん、小沢さん、「何卒、何卒、この危機を一緒に力あわせてやってもらえませんか」、
これが国民の本当の気持ちではないでしょうか。