いわき市暮らしの伝承郷のパンフレットから。
一番左下の茅葺の家が猪狩家です。
猪狩家の概略が描かれています。
猪狩家の間取り図です。
いわき市暮らしの伝承郷に、
農民詩人・猪狩滿直の移築された茅葺の生家があります。
資料を整理していましたら、
猪狩滿直(1898年~1938年)さんの間取り図が
出てきましたので、載せてみました。
あれみろ マコト
あれが汽船というものだぞ
よっくみろ
でけいだろう
黒い煙がのぼっているだろう
人がのっているだろう
荷物をたくさん積んでいるだろう
ひらひら旗も立っているね
足が氷にとられているが
心配するな
ほうら
バアーーーーってないたね
牛のようだね
こわくはないよ
そら
動きだした。
開墾地風景(二)
父ちゃんの手足まっくろ
母ちゃんの手足まっくろ
山じゅうはいずり歩くんで
マコト手足まっくろ
オャ、百合ちゃん手足も
まっくろによごれて
よごれたところは
熊公の家族みたいでないかって
笑った
笑いながら夕のご飯をいただいた
俺達はなにも歎いてはいないんだ
おお
みんなで熊のように強くなるべいよ
みんなでなあ。
「土色詩篇」から
土の中で、大きく生る
バレイショ
ごろりと
一塊の バレイショだ。
宇宙がいきづいている。
猪狩滿直詩集
(草野比佐男編)・・・いわき地域学会出版部より
TVでは「坂の上の雲」で
司馬遼太郎さんの上り坂の歴史観が流されていますが、
司馬さんは下り坂の歴史観は書かれたのでしょうか。
日本農民詩史・・・全5巻
(法政大学出版局発行)・・・松永伍一著
いのしし君は1969年6月5日に「中巻二」を読んでいます。
の中巻(二)で
松永さんはP687~708で猪狩満直さんを評価しています。
今の時代見直したい
いわきの詩人ではないでしょうか。