たなぞうより
みをつくし料理帖の5作目。
美緒の失恋と婚礼や、ご寮さんの息子が生きているとわかったり、
そして「つるや」の主人の過去が明らかになって・・・
今回は料理よりも、澪を取り巻く人々の切ないできごとに重きを置いている。本当に切ない。
澪本人にまつわるできごとも、つまびらかになってきて、いよいよ佳境にはいるのか?
すでに次作が発売されており、読みたいようなもう少し置いておきたいような←どっちやねん!
澪の大きな決断によって、話はすとんと収まるような気もするし、そうするともう終わってしまうなぁ。さびしいなぁ
時代小説って、どうして心に素直に沁みるんでしょう。けなげな澪や、悩み悩んで結婚を決めた美緒や、息子や娘を思う、ご寮さんやつるやの主人。それぞれの心情がなんのためらいもなく、心に入ってくる。
小夜しぐれ /高田郁 著
★★★★★