院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「イメージの可能性。」

2008年07月18日 06時40分54秒 | ノンジャンル
今回はわかりずらくて難しくてつまらない話。


ストーリーは破綻しながらも連載が続いているマンガ「範馬刃牙」(グラップラー刃牙→バキから続き、

現在第3部)のチェックがいまだに習慣化しています。

ただ、今週は面白かった。


「イメージが現実を越えるのか?」という興味深いテーマなんだけど、

これは作者が以前から取り扱っていたテーマであり、現在では

スポーツや武術などで、より次元の高い身体操作を目指そうとしたときにぶつかる壁を

超えるためのヒントになる部分なんだと思います。


あくまでも漫画の中での話だけど、速いパンチを打つ際に、パンチを打つための

体の関節の動きを余すところなく使い切って、極限まで加速させ音速を超えるほどの

愚地克己のマッハパンチという技がある。

このパンチは近代体育の最高技術とされています(もちろん漫画の中でのみ実在する技)


ただ、もっと高いレベルのパンチを打つためにはパンチに使う関節を数千まで

増やす必要があると中国拳法最高の達人に言われます。

実際に体に存在しない数千の関節をどうするか?


例えば肩から先の関節なんて肩、肘、手首のみで3箇所。

それをイメージの力で数十から数百に増やすことが可能だという。

上腕骨、前腕骨(2本)の骨を1本の長い骨ではなく、無数の細かい

動物の尻尾の骨のようなものだとイメージする。


実際は腕の骨は長い骨なので尻尾の骨のように分割されてないのだけど、

強いイメージが現実の体の構造を超える動きを生み出すのだ・・

という漫画の題材にしてはずいぶん高尚な話でした。


実際に舞踊の世界では自分の体の素材をイメージで変えるなんて当たり前に

行われてるわけでしょ。

体の操作なんて格闘も舞踊も他のスポーツも一緒なんだと思います。


目で見える理屈の上で人間の動きを考えていたのでは到底たどり着けない

神秘的な人間の身体能力。

表層的な科学力なんかでは解明不能な超人的なパフォーマンス。

作者はそういったものがあるのだという幻想を強く持っているのは

作品からじゅうぶん伝わるし、院長もそういう世界がきっとあると信じています。


試合に勝つとかメダルを獲るとか記録を出すとか、それらは全部

近代スポーツでの価値観であって、今みんなが目を向けるのはそればっかりです。


どんなスポーツ、武術、踊り、文化芸能でもそれを通じて自分の中に眠ってる

身体感覚を引っ張り出し、術を追求していく。

惰性で100年続けたって見えてこないことを例えば今から40年かけて

追求していきたいな・・

そんな風に趣味に取り組めたら人生なんて簡単に変わるんじゃないか?