できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2202冊目:中村和己『コンサルは会社の害毒である』

2015-11-09 20:48:25 | 本と雑誌

2202冊目はこの本。

中村和己『コンサルは会社の害毒である』(角川新書、2015年)

いや~この本はなかなか、面白かった。要点をひとことでいえば、「企業が人々の生活共同体として、ある程度の長期存続が求められるような日本において、アメリカ流の経営コンサルティングはまったく歯が立たない」ということ。

なぜかといえば、「企業というものを支える思想的・文化的な風土が異なるから」という話になるだろうか。

逆に言えば、「3年くらいの短期的スパンで企業は利益を上げていかなければいけない、できなければすぐに解散の危機」「企業トップも経営コンサルも、済んだことは早く忘れる」「すぐに起業するがすぐに廃業する」「利益を上げる事への株主の圧力が強い」「トップダウン的な経営が大好き」「トップが高額な報酬を得ている」みたいな形の企業を支える思想的・文化的風土が、アメリカ流の経営コンサルティングを支えている、ということでもある。

コンサルは会社の害毒である (角川新書)


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2201冊目:宮田律『中東がわかる8つのキーワード』

2015-11-09 11:14:22 | 本と雑誌

2201冊目はこの本。

宮田律『中東がわかる8つのキーワード』(平凡社新書、2005年)

もう10年前に出た新書だけど、いまだにイスラム文化圏というのか、中東諸国の政治情勢を理解する上ではとても参考になる本。

それはこの10年間、この本が書かれた時点から中東諸国の政治情勢がより悪くなることはあっても、劇的によくなったということがないからだと思うのだが・・・。

中東がわかる8つのキーワード (平凡社新書)


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