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フォードvsフェラーリ

2020年01月12日 | 映画

今年最初に見た映画です。マット・デイモン&クリスチャン・ベール主演、1966年のル・マン24時間レースで、フォードが王者フェラーリに挑んだ伝説の熱い戦いを描いた作品です。

フォードvsフェラーリ (Ford v Ferrari)

車やレースを題材にした映画が好きなので、早速見に行ってきました。映画ごとに、役に合わせて体形改造を含め、すさまじいなりきりぶりを見せるクリスチャン・ベールの演技も楽しみにしていました。

前から5番目中央の席を予約しましたが、前方に誰も座っていなかったので、レースの場面も大迫力でした! カメラがレーサーの視点に合わせてあるので、視界が低く、まるで助手席に座っているような臨場感を味わいました。エンジン7000回転で展開される、激しいハンドルさばきを体感しました。

60年代、王者フェラーリにル・マンで打ち勝つために、米・フォード社の2代目社長は元レーサーでレーシングカー・デザイナーのシェルビー(マット・デイモン)の助けを借りて、レーシングカーを開発します。

ル・マンに出るにあたって、シェルビーはレーサーとして車を知り尽くしている男ケン・マイケルズ(クリスチャン・ベール)を推しますが、フォード2世は自由奔放なマイルズは社風に合わないと難色を示します...。

タイトルから、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダの友情を描いた "ラッシュ” みたいな作品をイメージしていましたが、想像していたのとはちょっと違って、米・フォード社の風通しの悪さ、自由のなさ、商業主義、スポンサーとしての強引さなど、大企業ならではの悪いところばかりが見えて、複雑な思いになる作品でした。

スポンサーは、お金は出しても口は出さないのが正しい在り方だと思いますが、企業としては自社の発展と利潤の追求こそが目的であり、シェルビーにも無理難題を押し付けます。社会人としての常識を持ち合わせながら、マイルズの思いを理解し、守ろうとするシェルビーは、マット・デイモンにぴったりの役どころでした。

最後の無茶ぶりは、私はシェルビーは自分の胸にしまって、マイルズには言わないのではないかと思いましたが、彼は大人の対応で、マイルズに決断を委ねます。そして自由人であるマイルズが、最後に組織のためにとった行動に泣けました...。その後のフォード2世と副社長には、心底むかつきましたが。

ル・マンを見たのは初めてだったので、レース自体も興味深かったです。スターティングは車に乗り込むところから始めるんだ!というのも新鮮でしたし、技術チームの神業には感動しました。そしてドライビング・テクニックの戦いだけでなく、心理戦でもあるところがおもしろかったです。

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