お雛様は節句3月3日が済んだらすぐ片付けないとその家の娘は嫁に行き遅れる、
ってちょっと昔の人たちはこう言ってました。
まあ、いつまでも季節のものを出しっぱなしにしてはいけないってことなんでしょうが
「嫁に行き遅れる」ってもうジェンダー的にアウトですから…
そもそも3月3日は「ひな祭り」で女の子の節句とは言わなくなってるし、
5月5日は「こども」の日であって
男の子のお祭りっていってるのは私より前の世代くらいまでよね。
あらら、そんなことを言いたいわけではなくて
子どもが生まれたお祝いに鯉のぼりや雛人形をあつらえたり飾ることは
とても優しい風習だなと素直に思っています。
我が家の雛人形
母の親友が私の誕生を祝ってつくってくれたのだそうです。
母につれられてその方のお家を訪ねたという記憶はあります。
しかし母と二人だけで出かけられることが嬉しくてはしゃいでいた私は
列車と洋間と紅茶と母の楽しそうな声がぼんやり思い出せるだけです。
半世紀以上前(うわ〜)のこと。
後にも先にも一度だけ。
その当時は今のように子ども連れの女の人が、
同じく結婚した友人宅を気軽に訪問できる時代ではなかったし、
そのあと妹が生まれ父の仕事も忙しくなり、
ふっつりとそこには行かなくなりました。
相手の事情も変わったのかもしれません。
ハガキのやりとりはしていたようですが、どういう人だったのかもわからないままです。
ただ、私のために作ってくれたというきめ込み人形の内裏雛と箱に面に墨で
「せっちゃんへ お誕生日おめでとう」としたためられている几帳面な文字に
その人となりを偲ぶばかり。
今年も出番です。
娘がコレクションしている人形と一緒。
あ、片付けるのは旧暦(4月3日)で、よろしく(汗)