横浜焼売(シウマイ)物語2024

2年ぶり再開。ハマっ子のソウルフードは崎陽軒のシウマイ。漫画書き柴犬溺愛。落語らぶ。晴れ時々ランニング、更新随時

歯を大切に、近代歯科医療事始め

2013-06-07 | 横浜ラブ
去る6月4日は、言わずと知れた虫歯予防DAY
まあ語呂合わせなんですけど。

虫歯は、虫歯菌が原因の歯の病気です。
何でも縄文時代の人骨にも虫歯の跡が見つかっています。虫歯菌の生命力恐るべし!
その虫歯菌と戦う近代歯科医師さん誕生の碑が、桜木町駅と馬車道通りの中程にあります。


実はここ、神奈川県歯科医師協会の本部なのです。


日本の歯科医療の歴史は
古くは中国からのもたらされた漢学からだそうです。
その後、江戸時代にはオランダやポルトガルからの蘭学で紹介されたものの
歯科という専門の学問ではなく、腕のいい医師がついでに引き受けて治療をしていた程度。

歯を磨くという習慣は欧米でも一般に普及したのは近代史に入ってから。
それまでは、どんな高貴な人でもヒドイ虫歯と歯周病に悩まされていたそう。
有名なところでは、あのルートヴィヒ2世、11代将軍徳川家斉など。

虫歯が痛いのは誰も平等。歯科医療が確立する前は個々に創意工夫をこらしていました。
自己流歯ブラシを考案して食事の度に磨いていたという17世紀のイギリス貴族もいたそうですが、
彼は世間から変人扱いだったという話もききました。
あの、日本に開国を迫ったペリーもビックリの日本婦人のお歯黒。
これも、実は歯に鉄漿(かね)をコーティングする事で虫歯菌の浸食を防ぐ目的もあったそうです。

しかしほとんどの場合歯が抜けるのを待つか、強制的に抜歯。
これが江戸時代までの日本の歯科医療でした。

それが大きく変わるのが幕末から明治時代。居留地の外国人の生活をバックアップするために様々な職種の人たちが来日してきました。
歯科医師もそのうちのひとりだったのです。


特筆すべきは、歯科技巧士として日本人の名前も刻まれていることでしょう。

実は日本の歯科技巧の技術は、抜歯後の入れ歯つくりの技術として独自の発達をしていました。
これが近代歯科医療と出会って飛躍的に進歩したのでした。


それから150年。

いまはお歯黒ならぬ、フッ素のコーティング。
歯石の除去、歯ブラシの進化、と治療前の予防医療も日進月歩だそうです。

歯科も歯だけでなく、口腔外科という分野にも発展。
歯の治療はが歯だけでなく脳や身体機能にも影響を与える事もわかってきました。
自分の歯で者を租借する大切さを呼びかける8020運動(80才まで20本以上の自分の歯を保とう)も、日本歯科学会からの発信です。

こんなに急速な進化にも関わらず、
あの歯を削る時の『音』だけは、目下なんともしようがないとのこと………。
誰か、あの『音』をなんとかしてもらえないかしら…

*神奈川県歯科医師協会「歯の博物館』のサイトはこちら;http://www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/

最新の画像もっと見る

コメントを投稿