@ちょっと昔の著名人らが「常識」をどのように感じ、考えていたか。昔の常識と今の常識で最も違ったのが「女の在り方・3つの心得『常の心得』『閨の御慎の事』『朝夕の心得』かも知れないが、男中心的な常識である。「女らしさ」と言うのも男が求めた女性の姿という事らしい。特に現代はあらゆる都合の良い「嘘の統計」が堂々と公開されているが基礎的数値(対象者・母数・期間など)疑いを持って診ることだ、とつくづく思う。コロナ禍で政府の「検査しない・できない」は論外だが感染数・変異株などの統計も現状疑うべきかもしれない。
『過去が現在に影響を与えるように、未来も現在に影響を与える』ニーチェ -
『日本の名随筆・常識』関川夏央
・1997年創刊の著名人らの「常識」一言集である。
・福原麟太郎「~する、~しない」が時代と共に社会・モラルが変化している
~しなければならない、~してはならない
~しないでも良いではないか、~したって構わないではないか
・谷川俊太郎「考えることを考える」
どう考えるか、何を考えるかより先に、考える行為そのものが危機に瀕している
・鶴見和子「型破りと型外れ」
花柳の型・古格を守り、時流に媚びず、厳しく持ち続ける芸風か、創造の型か
・寺山修司「らしさ」
「女らしさ」とは歴史的に男が求めた女の姿
・富岡多恵子「母の訓とは何ぞや」
男のための女の在り方・3つの心得「常の心得」「閨の御慎の事」「朝夕の心得」
「常の心得」:女の淑徳、男の運不運、出世は正妻の常の態度による
「閨の御慎の事」:閨中の淑徳を失うのは妻の恥、恥じらいを忘れてはいけない
「朝夕の心得」:朝は夫より早く起き、夫に寝顔を見せないこと
・戸板康二「老練の挨拶」(年相応の挨拶)
「良い絵ですね、ところでこれはなんですか」に対して「ご挨拶だね」と言われる
酒を勧められて「飲めないんです」より「不調法で~」と言う方がより良い
「どこかに遊びに行くんだろう」と聞かれて「とんでもない野暮用で」
さらに残り物が一つの時「残り物のは福というからいだだきます」と言う
女性に歳を聞くには干支の話からが手っ取り早い
女性に「お綺麗ですね」ではなく「よく似合いますね」の方が良い
・池部良「けど」は世の習い
「けど」の使い方が気になる 意味は 「だが、しかし」
・阿川佐和子「金持ちの品性」
見知らぬ人とは口を利かない=嫌なことに巻き込まれたくない
日本人のイメージ「ポライト」、実は何も言えない日本人の性格
・寺田寅彦「知と疑い」
疑うところなくして博学多識とはならない
一を読んで十を疑い百を考ることが必要
・養老孟子「人はなぜタバコを吸うか」
「タバコ1本が棺桶の針だ」余計なお世話
酒とタバコの違い「酒」は飲み過ぎで胃潰瘍に「タバコ」は禁煙で病気になる
・橋本治「一生懸命・可哀想・双璧」
一所懸命とは鎌倉時代自分の領地(所)を命をかけて守ることから始まっている
可哀相が可哀想に変わったのは心がついた
双璧は名玉が双つあると言う意味、完璧とは違う
・なだいなだ 「年甲斐」
年甲斐=中年の無分別を叱責する言葉、無理をするな(年相応な分別)
・内田義彦「正確さと言うこと」
エベレストの高さ:1943年は8882m、1973年には8848m
エムデン海溝:1943年10793m、1973年には10400m
赤道半径:1943年6378.38km、1973年6356.91km
極半径:1943年6378.16km、1973年6356.77km
・加藤周一 「数字の魔力または『統計を用いて嘘をつく法』の事」
嘘には3種類ある:普通の嘘、ひどい嘘、統計の嘘
都合のいい数値を使い人を説得する方法(統計の嘘)米国大統領演説でも利用
・東海林さだお 「敬称」
NHKは犯罪者には「容疑者」または「職業」をつける
・田丸美寿々 「常識のウソ」
鰹:初鰹と秋鰹(戻り鰹=脂が多く縁起がいい)
土用丑の日の鰻:平賀源内が思いつきで商売繁盛するように提案したのが発端