@時勢、時流、社会は「勢い」で決まる場合も多くなった。 「臨界質量」とは40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)、とある。また、ここにあるのは「武士道」的モラルは現代の資本主義社会(契約社会=信頼・安心)には合っていない、と言う。元々日本で多いのは「~すべきだ」が多く「~する方が得だ」が未だ少ないことが原因だと言う。また、日本の「安心」が少なくなったのは政治家の自己主義(個人主義者)が多くなり信頼関係が薄くなったことは実際肌で感じる。
『日本の「安心」はなぜ消えたのか』山岸俊男
「概要」「偽装国家・日本」を心理学者が鋭く分析!日本人は「人を見たら泥棒と思え」と考え、アメリカ人は「渡る世間に鬼はなし」と思って生きている!? 心と文化をめぐる常識を次々と覆していくラジカルな日本社会論、ついに登場!!
ー「日本人の心の荒廃・モラルの低下」から「品格」を見直す
「働けばもっといい暮らしができる」から「働かなくても食っていける」時代へ
「心の教育」だけでは直らない
日本人は見ていないところでは態度が変わる
「横並びの意識」と日本人の本音は違う(集団主義的な傾向と「自分だけは例外」)
個人主義者に批判的だが、個人主義者である日本人(思い込み)
「日本は個人プレイは弱いが集団で働くと強い」が変化(他人を信頼しない文化)
日本「人を見たら泥棒と思え」米国人「渡る世間に鬼はなし」
日本人は「よそ者」を嫌い、不信の連鎖を発生させている(信頼と安心が喪失)
「旅の恥のかき捨て」(偽装事件、不祥事隠滅)
利益追求のためならば何でもする社会に変貌しつつある(企業批判)
ー集団主義社会
「安心」を保証してくれる社会(信頼社会)
「安心」「信頼」(日本文化の美点:契約なくとも約束は守る)が消えていく
「終身雇用制度」「年功序列制度」が消えたのは安心、信頼が崩れた証拠
人間関係を読む力が必要になる
ー信じるものは徳をする社会
「空気を読む」<>「人を観察する・観察力の衰え」
「臨界質量」40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)
「正直である」「約束を守る」社会が得をする社会を構築する必要がある
「評価」の力で信頼を得る
「武士道」=統治者思考の倫理<>「商人道」=信頼関係を持つ史上倫理
「魚心あれば、水あり」は商人道であり「武士道」ではない
「無私の精神」では共存共栄は生まれず「利益を度外視した倫理」でもない
「武士道的なる精神」を排して、商人道を広める運動が必須の社会となった
「正直に行動し、他人を信頼することが結局は自分のためになる」=「商人道」
「~するべきだ」から「~する方が得になる」に変えるべき時期