邦画を積極的に見ていこうってことで
10月2日にリリースされた作品
なんと芸人永野が企画、原作、脚本、出演
一応主役を務めてる斎藤工が製作に当たった作品
芸人永野のお笑い芸人としてのセンスは、個人的に私には合わないのですが
彼が芸人として作り貯めていたブラックなギャグというかユーモアを集大成として
一本の映画に昇華させた作品
ブラックな笑いを求めているんですが、多少ホラーっぽい要素もあったし
造形として首と胴体が分離されてしまうシーンとかがあるのでR−15作品に指定されていたのかな
斎藤さんは実に楽しそうに演じていましたし
永野さんも変幻自在にいろんな役で登場しまくりでした
タイトルの「MANRIKI」はあの”万力“ですね
物語は、実質一般人から見れば十分に小顔なんですが
売れないモデルをしていて、顔が大きいためにオーディションで落とされるんだと
顔がおっきいというコンプレックスを抱くモデルが
見る物聞くものが自分に“顔でか、顔デカい・・・”って脅迫してくるもので
ついに美容整形の万力クリニックという美顔整形師と出会い
“小顔矯正整形”を施術してもらい
ってその施術はタイトルでお分かりのように施術台に縛られて
顔を万力に挟まれて・・・完全に顔面を歪に歪められて運命を暗転させていく姿を85分の尺の半分くらい使って描かれていきます
望み通りの小顔になったって万力で締められて頭蓋骨は潰されて、頬の皮膚は破れ目の位置は明らかにずれている、二目とみられない容貌になってしまった
それでも小顔になった満足感からか、好きになってしまった万力整形医師を恋い慕う女の姿がいじらしいというかすさまじい
まさにシュールな作品でして、これ以降どうなるのかって思わされる
永野野主張は小顔にこだわるヒロインの浅薄な思い込みを強烈に皮肉ったものだったんでしょうか
人の美しさは見かけではなく内面にあるって劇中でもちゃんと主張されており
永野の笑いのブラックさの本質が見えてくるのはここまでで
外人さんによる日本人のそばの啜り食いの批判小ネタを挟んで
その後の斉藤工演じる整顔師は指名手配犯になり皮鞄に商売道具の万力を忍ばせて逃亡
途中でかかわった美人局と奇妙な関係になるものの、年増女を小顔にと万力で挟むものの
急に苦しみだしって当たり前ですが
、それを助けようととヒモが足を思いっきり引っ張るから
年増女は首と胴体がわかればなれになって
その死体処理に・・・もはやもうこのあたりからどういう展開になるか先の予想はまったくつかず、
映画は常識の範疇を飛び越えてしまうんですね
もうお話としてはなんにも繋がってこないし
ただそこに斎藤工が出てるだけですが
その彼も突然クルマにはねられて死んでしまう
前半と後半の小顔願望に生きるモデルと斎藤工との逃亡劇とが繋がっておらず
“なんか現場のノリというか、永野のギャグの寄せ集めで作っちゃいました” 的な
感じで作品にしてしまった感が否めない
小顔願望女のその後がどうなったのかは見てるこっちが想像しろってことでしょうか
2019年製作、日本映画、MANRIKI Film Partners 作品
永野企画・原作・脚本・出演、斎藤工製作・出演、清水康彦監督作品
出演:金子ノブアキ、SWAY、小池樹里杏、神野三鈴
出演:金子ノブアキ、SWAY、小池樹里杏、神野三鈴
