これって2016年製作の映画だったのですね、2020年公開の問題作「ミッドサマー」
や若き女性の新しい生き様を描いた若草物語のリメイク「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」などで注目を集めた女優、フローレンス・ビューが初めて主演した長編映画っていうことで
シネマート新宿の恒例企画興行<のむコレ 2020>で上映された作品なのでレンタルしてきました。
原作はロシアの小説『ムツェンスク郡のマクベス夫人』だそうですが、『マクベス』って銘打ってるからしてシェークスピアが原点でしょうね
そう身内の王を邪魔者として殺して城というか国王の座を得ていくお話が元になってるわけでして
イギリスの上流階級の裕福な家に中年の息子の妻として買われてきた17歳のキャサリン
夫は不能なんでしょうか裸にするだけで体の関係は持ってくれません
義父は子孫のために健康な彼女を買ったっていう意識しかなく、半ば屋敷に軟禁状態の生活をして送らせるが
夫は全く家に帰ってこなくどこで何をしてるのか
義父は仕事に行ってると言うだけ
そんな時、若くて男らしい使用人セバスチャンと肉体関係を持ってしまい、キャサリンはセバスチャンの肉体に溺れていく・・・
使用人が口を滑らしたのかよくはわかりませんが、義父にセバスチャンのことがバレてて
使用人が口を滑らしたのかよくはわかりませんが、義父にセバスチャンのことがバレてて
ある日侍女が積んできたキノコが毒だったのかそれを食った義父が死に
夫はかえってきませんので
キャサリンは堰を切ったように誰はばかることなくセバスチャンとの肉欲に溺れていくものの使用人はみんな知ってる状況も全く無関心
そんな時に噂を聞いて夫が真夜中帰ってくる、しかしセバスチャンを鼓舞して夫まで殺して埋めてしまう
もう誰も自分を縛るものがなくこの家を乗っ取ったかって時に
何と夫の嫡子だっていうのが現れて、この家に母親と一緒に住みこまれて・・・
この映画はとにかく一つ問題を解決したと思ったら、事態が悪い方へ、悪い方へと進んでいくんですね
キャサリンはセバスチャンとの愛というよりは肉欲のため、殺人を犯して行きますがその計画も行き当たりばったりなとことか稚拙な点が多くて
見てるこっちでさえ、これはヤバいだろうっていうくらい短絡的に展開していく
その刹那的で短絡で杜撰な殺人行為なんですが
最後はもう子供まで手を染める冷酷さを持っており
彼女の行為は単に肉欲からきてるとこに、こっちが妙に感情移入できてしまうという
不思議な魅力を魅せてくれるフローレンス・ビューの演じる暴走悪女っぷりが素晴らしい
彼女のすばらしさをさらに助長するために劇伴まで配してる演出も見事というしかない
上に書いた「ミッドサマー」がヒットしなかったら永久的に輸入されることもなかった作品だと思いますが
実に面白く見られた作品だった
日本でのR -15指定はエロではないのでしょうね、全裸裸と言ってもフローレンス・ビューの後ろ姿だけだし
個人的にはいたいけな子殺しシーンが引っかかったんではないのかなぁ
2016年製作、イギリス映画
ウィリアム・オールドロイド監督作品
出演:フローレンス・ピュー、コスモ・ジャービス、クリストファー・フェアバンク、ビル・フェローズ、ポール・ヒルトン、イアン・カニンガム