トランプ政権化でアメリカは二つの分断が顕在化しました
まずは富裕層と貧困層、そして根強くあるにはあったもののオバマ政権下でなりを潜めていた人種差別
特にトランプ政権下での人種差別が激しく顕在化して、ある意味国家権力でもある白人警察官の黒人に対する差別は
黒人の命なんて存在しないかの如くでして
警察官が黒人逮捕の際に射殺しただの、こんな極東の国にまで毎日のように伝わってくる
そんな黒人への警察官の言われなき迫害から始まる
現代アメリカの持ってる病巣を描いた作品だったんですね
マッチングアプリで知り合い、初デート終わりクィーンを家に送っていく途中で
白人警官に車を止められ、いろいろ難癖をつけられるスリム
見かねて弁護士であるクィーンが法律用語使って高飛車に出てくるから
警官に撃たれるクィーン
それに怒ったスリムは警官を倒して相手残り拳銃でつい警官を射殺してしまう
内容的に現代アメリカの抱えてる問題にメスを入れてきたような出だしですが
今じゃ警官の防弾直帰にボディカメラ、そしてパトカーには車載カメラとついてますから
この一部始終は録画されてて・・・
ある意味冷静に言えば一方的に警官が悪いんですが、黒人であると言う引け目からか
クィーンとスリムは逃亡の道を選びます
って事で2時間13分、このクィーンとスリムの逃亡劇を追った作品
あくまで映画における第三者的視線はこの逃亡する二人にもフォーカスされていきます
逃げる二人にさほど残り危機感があるようなないような
ガソリンが無くなったり、どこに逃げるとか、何せ今日初めて会った二人ですから
チグハグな会話で終始しての逃亡劇
知り合いだの身内だのとクィーンの人脈を頼って逃亡つづけていく
そんな中でお互いを知り合って
最終的には体を重ねてしまう二人だったりもするんですが
途中出会した保安官が放置プレイだったり
クルマ修理工場のティーンエージャーの息子がこの二人に感化されて
黒人として二人の開放でもに参加した挙句警官殿睨みあいの中で
黒人警官を射殺してしまったりとするんですが
アメリカの現代を活写しつつフィクションとして作っている作品なんですから
大抵は2人に味方するものの、最後にキューバに逃げるヒコーキ遠手配してくれる黒人には
賞金二人分の50万ドルに負けて警察に売られてしまうんですね
ここまでなんとか人人に助けられてきたものの
そうなんです取締る側の警官、それも黒人の警官に助けられるんですが
最後の最後でお金で転ぶ黒人もいると言う現代社会の側面をしっかりと描いている割には
どこかなんとなく物足りなさを感じ得ない作品でもありました。
こう言う作品は日本では公開されないんですね
2019年製作、アメリカ映画
ダニエル・カルーヤ出演・製作、
メリナ・マトソウカス監督作品
出演:ジョディー・ターナー・スミス、ボキーム・ウッドバイン、クロエ・セヴィニー、フリー、スターギル・シンプソン
