“破門状”の次は“果たし状”でしたねぇってことで
鶴田御大の“関東シリーズ”の第四弾です
今作での鶴田御大は蒲田にシマを持つ土建請負業を生業とする関東梅島会傘下に属する滝井組の組長・滝井政次郎
まずは正月元旦の祝いの席で代貸の大木実の“男で行きたい、男で死にたい”の大音声から物語が始まる
喧嘩早い三次って子分が正月の挨拶に来てないとこで
その三次の妹が働いてる川崎の紡績工場で女工さんたちが正月返上でストライキを結構してるのを
工場長が地元川崎一帯を仕切る阿久津組一家にスト破りを頼んだことから
女工さんへの肩入れに行き
縄張り違い云々で喧嘩になってるとこに鶴田親分が・・・
なんとか女工を病院に連れてったものの気に入らない名和宏が病院でダイナマイト爆発させたから女工のリーダーだった藤純子に目が見えなくなり
時代が時代ですから差別用語がまんま出てくるのは仕方ないんですが
○○○蛇〜とか○○○将棋なんて言葉もう使えないんですね
多摩川を挟んで東京の土建業と川崎を中心として関東梅島会に対抗して新規に京浜工業地帯構想での利権争いになっての
滝井組と阿久津組とのある意味代理戦争を描いた作品ですが
阿久津の組に滝井と幼なじみの長門裕之演じる阿久津組代貸の栄三がいて
今作では悪徳な親と友情の狭間で苦悩する長門演技が光っていましたが
オープニングで因果の火をつけた三次演じる山城新伍が全くそれ以来登場してこないで山麟さんが出ずっぱり
っていうかこのシリーズレギュラーですねぇここまで
ちゃんと果たし状まで持ってくって言う儲け役でしたが
我慢の限界でタイトル通り阿久津に喧嘩状が
普通は一人か二人の殴り込みですがこの作品では多摩川の河原で滝井組50
阿久津組500の大出入り何クライマックスでしたねぇ
こんだけ人を集めて撮影できるのも映画黄金期で有ればこそでしょうか
楽しい出入りでしたねぇ
もう阿久津は銃を○○○撃ち、滝井組はマイトバンバンと全く派手でした
しかし、阿久津組長も悪のは権化のようではあるんですが
喧嘩口上の使い人を殺さないし、最後は滝井とサシで勝負に挑むとこなど
ある意味渡世人ではあったようですね
1965年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘共同脚本・監督作品、村尾昭共同脚本
出演:鶴田浩二、大木実、山本麟一、藤山寛美、遠藤辰雄、河津清三郎、長門裕之、名和宏、汐路章、楠本健二、阿部九洲男、有川正治、村田英雄、藤純子、三島ゆり子、内田朝雄、田中春男、香川良介
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