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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

憲兵と幽霊

2021-10-01 23:36:06 | 邦画
ここんとこ、大蔵貢の新東宝映画がなぜか続々DVDとして新パッケージ化されてリリースされています
新たな客層とコアな新東宝を現役時代に見ていたお金に余裕のあるシニア層をターゲットにしたものか
映画本としても出版されてたり、新東宝のとんでも映画はある意味見てて面白いのは
大蔵貢による見せ物としてのエログロナンセンスな世界観がプログラムピクチャーという製作体制だからできる技でもあったようですね
 
この作品もサスペンス風にはじまって最終的なクライマックスに幽霊を突然出してくるという
もうシノップスを完全に無視した展開の意外性がハチャメチャすぎて見てるこっちは
お口アングリって言うのが、ある意味今の人には新鮮にうつるのかもしれない
しかし、天知茂という一見ニヒルで冷酷な顔立ちしてる役者さん無くしてこの作品は成り立たないのも事実
この作品に関しては日本映画専門チャンネルで9月に録画しておいたものの視聴です
新東宝映画をリアルタイムで観てた人間ではありませんから
衛星放送でこう言った作品がOAされる機会を逃せられない
 
中山昭二さんが二役演じていたんですね
中山昭二、久保菜穂子、天知茂三人がファーストクレジットだったんで
中山昭二がそそくさと天知茂さんの奸計でFOしちゃってドーなると思ったら
なんと弟役の二役で、兄の仇を討つ役でさらに天知に体まで蹂躙された兄嫁の久保にプロポーズするのはお約束ですねぇ
久保菜穂子さんも未だヴァンプ女優と呼ばれる前でしょうか清楚な美人妻でしたねぇヴァンプと言えば三原葉子さんに万里昌代さんまで出演されてましたが
未だヴァンプではなかったなぁ
 
それにしてもこう言った冷徹な役が似合う天知さんって滅多にいない
幽霊を出したのが成功か失敗かどっちでもいいよって思わせるくらいな
天知茂がいなければ絶対にこの映画は作られなかったっていうくらいの天知さんのワンマンショー的な作品でしたねぇ
 
昭和16年から始まって、作品自体のバックボーンは完全に戦時中なんですが
戦争を全く感じさせない作品だったなぁ
中川信夫にしては幽霊がさほど怖くなかったのが残念でしたけど
我々世代にすると幽霊イコール中川信夫なんですけどね
 
機会が有れば新東宝作品をもっと観てみたいなぁ
 
1958年製作、日本映画、新東宝作品
中川信夫監督作品
出演:中山昭二、久保菜穂子、天知茂、三原葉子、宮田文子、万里昌代、胡美芳、芝田新、中村彰、村上不二夫、村山京司、高村洋三、倉橋宏明
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太陽は動かない

2021-10-01 17:51:55 | 邦画
これって映画と連動してWOWOWのドラマ版と並行して撮影されてたようですね
一応ドラマ版はWOWOWドラマですのでDVDリリースはTSUTAYA先行リリースですが
映画公開に合わせて先行が取れた関係もあって、映画は見とかないとってことで
先に先行が取れてGEOさんにも導入されたので「太陽は動かないドラマ版」を見ておいたのは良かったのか、よくなかったのか
正直先に言ってしまうと
ドラマは全6話、284分の長尺でお話も丁寧に細かく描かれていて
個人的には今作の映画版よりも楽しめた
 
映画版は一応ドラマ版を見てなくてもわかる説明が冒頭に説明されてはいるけども
ブルガリアにコロナ禍前にロケに行けててよかったって言うだけで
ドラマよりもこんなにつまんない作品になってるとは思わなかったし
個人的には多部未華子さんが映画版に出演されていなかった点にも不満はあるものの
ドラマのエンディングの外国風景はブルガリアだったんですね
 
まぁ映画本編ですから、見せ場としては藤原さんや竹内クンのアクションが主体に派手派手にってのはわかるんだけど
そのお二人がアクションで体を張っていた事位しか見るべき点がないのはなん智映画としてはお粗末すぎるし
現在進行形の太陽光発電のスパイ活動に合わせて、主人公の鷹野の過去が二つの時代で描かれていくんですが
こう言ったことは時間に余裕があったドラマ版の方に入れるべきで
せっかくの現在進行形のお話と噛み合ってきてなくて
現在進行形ののお話が散漫になってるんだよね・・・

したがっていろんな要素がただ映画本編にばら撒かれているだけで
それが伏線にもなってないから、伏線回収されていくと思っていた諸設定が
ただ映画の中に投げっ放しで・・・無理矢理映画を終わらせたって言う安直感しかなかったなぁ

諜報員の時間的に連絡取れずに死んでいく市原の冒頭アクション自体ドラマ見てないひとだと何もわかんないし
島での教育期間での高校時代鷹野と仲良くなる少女ってラストシーンの女性だよね
それ自体もわかりづらかったし
かつて誘拐された河上の息子、かつてAN通信の教育施設の島を脱走した鷹野の友人とか完全に投げっぱなしで
とっ散らかったまんま・・・
こんなひどい映画だとは思っても見なかった
本作の意味ありげな描写は、全て大して意味を持たないまま終わります
藤原・竹内両君の人気におんぶに抱っこしてるだけの映画
 
2020年製作、日本映画、「太陽は動かない」製作委員会作品、WB配給
羽住英一郎監督作品
出演:藤原竜也、竹内涼真、ハン・ヒョジュ、ピョン・ヨハン、市原隼人、南沙良、加藤清史郎、日向亘、横田栄司、翁華栄、八木アリサ、勝野洋、宮崎美子、鶴見辰吾、佐藤浩市
 
コメント
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