いまだに未パッケージ化されてない鶴田御大の”関東シリーズ“ですが
東映チャンネルでは2年に一回くらいのローテーションでOAされてるんですが
全作をまとめて見て、ブログアップするのも私自身初めてなんですね
さらに今まで見て来て4作目までは既視感が濃厚でしたので
一度は見てると思うけど
この作品だけは既視感が感じられず天知茂さんのカッコ良さというか
これほど悪人役を演らせて絵になる役者さんはいないなぁって思わせてくれるほど
悪人っぷりと東映任侠映画での洋服の似合う悪役はいないなぁ
ってことで天知さんで持ってる作品でした。
今回の鶴田御大は梵天一家の小頭菊治として、桜町弘子演じる瀬戸内親分の娘お絹とは相思相愛の仲だったが、
互いの親分が総会で喧嘩して刃傷沙汰が起き
梵天親分を刺された菊治は任侠のしがらみから、恋しいお絹の父である沢章謙演じる瀬戸内親分を彼女の目前で刺殺し、八年の刑を受けるが
六年後出所して来た菊治は、まさに浦島太郎
梵天親分はそのまま寝たきりになってて、天知茂演じる柳が梵天一家の二代目を継いで
彼の独自の経済観念で横浜の土建請負を牛耳っているのを知り、
逆縁ながら加藤嘉親分に盃を返し
加藤嘉の紹介で鶴見で土木請負業の村田英雄演じる丸高組の世話になることにした。
盃を返しており、丸高で人夫の小頭として着任するが
現場を仕切ってる無骨な山麟が気に入らず
御大との力比べで一気に仲が近づく
まさに定番の展開、一応ついでに述べておくけど山麟さんの妹に宮園純子さん
丸高組の利権を狙う柳は暴力で丸高の工事の妨害を図る。柳の指示による妨害は熾烈を極めついに宮園さんが死んでしまう。
そのころ料亭で働いていたお絹と菊治は再会するが、お絹に横恋慕する柳がお絹を借金で縛っていて、お絹を手篭めにする。
さらに先代を足蹴にして殺してしまう、ここで先代を殺してオロオロする天知さんの演技が素晴らしすぎる
怒った菊治は山麟と一緒に梵天組に殴り込みを・・・
パターンが成立しつつあり66年の仁侠映画の興隆期の作品だけあって
職人小沢茂弘が実に手堅くまとめており
初見になるってのも寄与しているのか私のお気に入りの桜町弘子さんが出演されてるからかこのシリーズでは出色の作品だった気がする
1966年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘共同脚本・監督作品、宮川一郎共同脚本、青山光ニ原作
出演:鶴田浩二 、桜町弘子、宮園純子、山本麟一、 加藤嘉、藤山寛美、天知茂、沢彰謙、村田英雄、金光満樹、楠本健二、 阿波地大輔、汐路章、岩尾正隆、遠藤辰雄、岡八郎、原健策、天津敏、小島慶四郎、花澤徳衛、内田朝雄