東映チャンネルでの「博奕打ち」シリーズ全作品OAの企画OAでの録画視聴
「博奕打ち」シリーズの第六弾
今までの「博奕打ち」シリーズの中では一番賭場とか博奕シーンが一番多く費やされてる作品
全尺の六割くらいが博奕シーンということでこの作品をまさに「博奕打ち」シリーズの代表作と言っていいんでしょうが
実はタイトルが示すとおり、この作品の博奕は全てが“いかさま”の上で成り立ってて
親も賭ける側の子もお互いに知力と死力を尽くしてのいかさま合戦
いくつかの勝負でいかさまはしっかりと暴露されていますし
観客側にもいかさまの種明かしをしっかりと見せた上でクライマックスでの鶴田×若山のお互いのいかさま勝負に関しては
見破った方の勝ちなんでしょうが、それを見破れずに互いにいかさまを掛け合う勝負に凄い緊張感が生まれる見事な作品で言えるんでしょうね
ただ若山さんが主役乃一本立ちに昇格してしまった関係でこのシリーズでの一作目の
「博奕打ち」や三作目の「博奕打ち 不死身の勝負」同様な悪逆非道に見える若富さんのような立ち位置で登場してきてるものの
なんとクライマックスでの立ち回りでは天津敏の親分を裏切る側に回ってきちゃうんですね
時美沙さんのサイドストーリーと中村玉緒さんの本筋での鶴田に想いを寄せる芯の強いヒロイン像がちゃんと生かされてて
これによって遠辰さんが死に至っての鶴田の殴り込みになるプロットは見事です
藤山直美さんはもう血筋ですね子役から芸達者でしたねぇ
1968年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘監督作品
出演:鶴田浩二、若山富三郎、中村玉緒、時美沙、遠藤辰雄、天津敏、国一太郎、石井富子、都賀静子、沢彰謙、東龍子、藤山直子、八名信夫、有川正治、丘路千、野口泉、川谷拓三、平沢彰汐路章、蓑和田良太、日高綾子、浪花五郎、高並功、秋山賢、大木勝、那須伸太朗、上田吉二郎