柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

親を亡くすと、親を知りたいと思う

2023年02月10日 | エンディングノート
エンディングノートには「自分の記録」の項目があります。
人が亡くなると死亡届を出しますが、そこには本籍や現住所、戸籍上の氏名などが必要になるので
家族が困らないように記載してエンディングノートは最適ですね。
金融機関の手続きなどには故人の生誕から死亡時までの戸籍の提出が求められます。
戸籍に欠落があると困るので住所の変遷もエンディングノートに書いておきたいものです。

多くのエンディングノートにはそれ以外にも人生の歩みや思い出、趣味などが書けるようになっています。
「ずっと一緒に住んでいたのだから今更自分のことを書く必要はない」とおっしゃる方が時々います。

親が生きている間は、強いて「親の人生を知りたい」とは思いにくいものです。
今は家族や親せきが一堂に会する機会は少なくなりました。
たまに会えば近況報告や目先の話をするのが精一杯ですよね。
親がどんな子供時代を過ごし、どんな青春時代を送り、どうやって結婚したのかなんて知る機会はありません。

私の父は子供時代のことをよく語ってくれた方だと思いますが、父が亡くなった後に母の人生を聞くことができたのは何よりもいい思い出になっています。
母を通して知った父の姿もありました。それは戦後の混沌とした時代に母と恋愛をし、精力的に仕事に打込み、大きな野望があった父親でした。
そして二十歳で終戦を迎えた母の娘時代を知ることもできました。
空襲、食糧難などの暗いイメージを抱いていたのですが、それなりに楽しい時間を過ごしてきたことを知り安堵しました。
母のエンディングノートに母の生き様をを代筆し、母の信念も考え方も希望も何となく理解できた気がしました。

多くのご遺族がこんなことを思っています。
「もっと親と話しておけばよかった」
「自分は親のことを何も知らないままだ」
「親は幸せだったのか」
「自分は親孝行できたのか」
「父親の半生が書き残してあり、感動した」

「ヒューマンヒストリー」という自分のルーツを探す番組がありますが出演者は先祖の生き様を知り、皆一様に感慨深い面持ちでいます。
誰も自分はどこから来たのかを知りたい本能があるのですね。

自分には伝えるべき家族がいないと思う方も「自分のこと」は書き残しておいてください。
この先、介護施設や在宅でお世話になるとき、その方の半生を知ることは医療や介護スタッフにはとても役立つ資料になるのです。

私の作成した「アクティブノート」は家族にいつでも見てほしい、介護スタッフに見られても問題ない項目が「黄色いノート」として
作ってあります。
これからエンディングノートを書かれる方は是非どうぞ!

◆3冊でできた新しいカタチのエンディングノート◆
【アクティブノート~賢い老い支度~】
初めてでも安心、書き方ガイドブック付き
Amazonで好評発売中!



上記をクリックするとアクティブノートの詳細が出てきます



最新の画像もっと見る