(元日記2005/9/12)
自民党296議席。
公明党とあわせると議席数は327議席。
なんと!衆議院全議席の2/3を超えます。
ちょっと、びっくりするような結果です。
この結果についての講評や、今後の展開については、色々なメディアでいろいろな意見が交わされることだと思います。
ほんとうは、政策的な話も含めて、ムチャクチャたくさん、書きたいことがあります。
でも、全部、書いていくときりがありません。
なので、今日は、衆議院選挙を終えてのごく個人的感想と、今後、大きな課題となるであろう年金問題に関して、私が考えていることを書かせていただきます。
まず、感想から。
つくづく、多くの人が改革を求めているんだな~、と。
で、自分が党首を務めている自民党をぶっ壊してでも、全国特定郵便局長会という巨大な支持基盤を失ってでも、改革を成し遂げるんだ!
そういう小泉首相の気概が多くの方に支持されたんだな~、と。
郵政民営化だけが大事な課題だとは思いません。
でも、官から民へという流れは、ムチャクチャ大事な流れです。
「民で出来る事は民で。民で出来ないことだけを官で。」
「小さな政府を実現します!」
この姿勢なくしては、日本の財政再建なんて、到底、できません。
目標を実現するためには、徹底的に戦う覚悟があることを、小泉首相は、きわめて、はっきりとした形で示しました。
そりゃ、評価されなきゃ、嘘ですわ。
それから、もう一つ。
今回の選挙では、これまでと比べて、かなり具体的な政策論争が行われました。
何を重要課題だと考えるかを明確に述べようとする姿勢が、各党とも強く前面に出てきていました。
(ずいぶん、ピントがボケてるように感じる政党もありましたが。)
これって、本来、あるべき政治の姿に向けての、第一歩だと感じます。
郵政民営化の話が象徴的でした。
民主党の岡田代表は選挙戦途中で
「郵貯・簡保は将来的には民営化する」
と言い始めました。
具体的な政策論争を行っていく過程で、議論が深まり、矛盾点が出てくる。
そして、お互いがより良い姿を模索する。
こうして深められた議論と政策を元に、政権を争う。
これ、あたりまえの話だと思うのです。
「自民党は改革に本気で取り組むんだ!」
そう感じさせた事が何よりの勝因でしょう。
ですから、あとは、キャッチフレーズにもなっていた
「改革を止めるな。」
これを郵政の話だけではなく、日本の抱える課題、すべてに関して適用していってほしいと思うのです。
この国が抱えている問題はあまりにも多すぎます。
あらゆる分野において、改革を断行していくこと。
それこそが、今回、これだけの結果を出した自民党に求められていることだと思います。
(ところで、誤解されることが多いのですが、私は自民党とは一切、関係ありません。
いわゆる、保守系無所属です。)
さて、その改革の中でもきわめて重要な課題の一つに年金の話があるのではないでしょうか。
年金について、一般的に言われている話の中で、私が、すごく疑問に思っていることがいくつかあります。
ちょっと、書き出してみたいと思います。
・厚生年金なら半額は会社が負担してくれているけど、自営業者は国民年金を自分で全額負担しなければならない。
自営業のほうが大変だし、厚生年金のほうが得だ。
⇒厚生年金の場合、会社が半額を負担していると言います。
けれども、これって、どこから出ているお金でしょう。
別に、社長がお小遣いから負担してくれている訳ではありません。
あくまで、従業員が働いた結果出てきた会社の利益から、
費用の一つとして支払われています。
言い方を変えると、本来なら、自分の給料になっていてもおかしくない
(というよりも、本来、そうなっているべき)お金なんです。
それを会社が半額負担、という形をとって、厚生年金のほうが
国民年金より得をしているように見えるようにしている。
これって、サラリーマンが得をしているように見えるようにしておこう!
という国の小細工なのでは?
(※ちなみに、厚生年金について、よく、
「1960年以降に生まれたサラリーマンは、払った保険料以下の
年金しか受け取れない」といわれます。
一方の国民年金はどうでしょう?
こちらは、現在の保険料を40年間積み立てると
掛け金の総額は約640万円。
受給額は、男性の平均寿命である80歳まで生きるとすると
約1200万円に上ります。
国民年金の場合、掛け金のほぼ倍の年金を受け取れるということです。)
・自営業者や農業従事者の所得を把握するのは困難だ。
だから、年金制度を一元化することは難しい。
⇒それなら、厚生年金とか共済年金はなくしてしまえばいいのでは?
その上で、全国民が国民年金に加入して、所得に比例した形ではなく、
定額を払う形にすればいいのでは?
・年金未納者が増えて大変だ。
このままでは、制度がたちゆかなくなってしまう。
⇒だったら、保険料方式をやめて、税方式にすればいいのでは?
そうすれば、未納者に対する資産の差し押さえなども出来るようになります。
本来、年金保険料を払うのは国民の義務です。
それなのに、保険料方式であるために、払わなくても事実上、
何の罰則もない。
そうなってしまっている、現在の仕組みに問題があるんじゃないですか?
・そもそも、40年間、保険料を納めつづけた夫婦が受給できる年金が月13万円、
生活保護を受けていれば、月14万円って、あまりにもおかしくないですか?
年金に関する問題はいろいろとあります。
でも、真剣に、既得権益にとらわれることなく、問題に取り組んでいくなら、その解決は、決して不可能ではないはずです。
(※ちなみに、私は、現在の厚生年金・共済年金・国民年金の全てを統合して、その財源を消費税で賄うべきだと考えています。
それによって、現在、年金に関連して言われている問題の多くが解決すると考えています。
これは、現在、民主党が提示している案に非常に近いものです。)
この、私たちが暮らす、日本という国が、より、素晴らしい国になること。
それを、心から望みます。