お釈迦様は、我々の苦悩の原因は「愛」であると説いている。
「愛」といっても、我々が普通に考える「愛」ではない。愛情、母性愛、夫婦愛、恋愛といった自分中心な「愛」のことを言う。
お釈迦様が言われることは、この我々中心の「愛」を満たそうとして、他から奪う、守ることにあくせくすることが「愛」であり、それが苦悩の原因と述べられている。
恐るべきことに、自分中心の「愛」、「自己愛」は、それを成し遂げようと、満たそうとして、奪う、争う、殺人、それが高じて戦争にまで発展していく。
今日は「開戦記念日」。太平洋戦争が開始された80周年記念日である。しかし非戦の思いは小さい。それは何故かというと、「資本主義」という社会構造にある。
資本主義がゆえに自己愛、自分中心愛に走っていく。
我々は、満たされようとしても、満たされるに相応しさを持ってはいるものではない。だとしたら、相手に尽くし、手を指し述べるべきである。
それを仏教では施すといい、布施という。