政治は混乱し、金融経済は各所で破綻、行き詰まりし、雇用不安、信用不安、生活不安に押しつぶされ、教育界などでも薬物汚染が広がり、そこへ持ってきて「新型インフルエンザ」に脅かされている。
それは「日本丸」ばかりでなく、地方でも、企業でも、家庭でも、操縦不能に陥っている。
それは、「宇宙船 地球号」も、又操縦不能になっている。
こうした操縦不能に陥るのは、「俺が、私が」といって、自分だけが「豊かに、楽しく、楽(快適に)」になろうと、他を押しのけていこうとすることにある。そして、それを獲り合う事にある。
しかし物事には、限度というものがあり、限定されている。この限定されているものを、「俺が、私が」といって獲り合えば、必ず混乱する。そして操縦不能になる。
実は我々は、「日本丸」や「宇宙船 地球号」を正常に操縦しようとして、「豊かに、楽しく、楽(快適に)」になることでやり遂げようとしてきた。しかしそれは、間違っている。
そうした事に、ノーベル賞とか、文化勲章とか、アカデミー賞とかを得ることにいそしむけれども、それが足元を揺らがせ、即ち「大気汚染や温暖化」などまでにもなるというような操縦不能を招くということには、まったく気づかない。
今のこのような操縦不能状態を正すには、「俺が、私が」という思いを、改めるより外はない。
それは「芝居や演技」で行うものではない。
自分が、自分を、正しい方向に引っ張っていかないことには、「日本丸」も「宇宙船 地球号」も、難波してしまう。
だが、今の人間たちは、そういうことを避けて、宇宙開発に眼を向けたりして、避けて通ろうとしている。