二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

二宮尊徳さんの教え

2008年08月14日 | 言葉のちから 心のちから
皆様、よく知っています二宮尊徳さん、二宮金次郎さんとも言いますね。小学校では一度は尊徳さんの像を見たことがあると思います

「衣食足りて礼節を知る」の道理
”「腹くちく喰うてつきひく女らは、仏にまさる悟(さとり)なりけり」。おのれの腹がいっぱいになれば寝転がっているのは、犬ねこなど心ない者の常情だ。ところが食事をすますと、すぐに明日食うべきものをこしらえるのは、未来の大切なことをよく悟っているからだ。

この悟りこそ人道に大切な悟りであって、この道理をよく悟れば、人間はそれだけで事足りる。これがわが教え、わが悟道(ごどう)の極意なのだ。「我というその大元を尋ぬれば、食うと着るとの二つなりけり」。人間世界のことは政治も教法も、みなこの安全をはかるためのものであって、その他は枝葉であって潤色にすぎない”

『世界に誇る 日本の道徳力 心に響く二宮尊徳90の名言』
                        石川佐智子 著より


尊徳さんは、人道の根本を”食”と“衣”であると言い、生きるための日常の努力を尊いものとして人に教えています。何も大きいことをすることはない、日常の何気ない瞬間、瞬間に人生の尊い教えがあるということなのでしょう。

まずは自分の足元から自分の身近からですね。

食べた後にすぐ、次の食事の準備にかかる女性を見て「仏にまさる悟なりけり」と称えています。この生活に密着したところからの教えこそ、私たちが今、大切にしなければいけないことかもしれません。

また、政治も経済も食と衣、二つを国民に安全に与えるのが目的であり、他は枝葉であり、潤色であるとも言っております。

今の日本を見つめると、”食”一つとっても安全でも、安心でもありません。言い出したらきりがありませんが、一つ話すと、昔からの日本の伝統精神である「もったいない精神」を忘れ贅沢をしてはいないでしょうか。

日本の食物自給率は40%。食のほとんどを外国に依存しています(大半が米国と中国)。もし有事が起きたり、地球の環境が悪化した場合どう対応するのでしょう。そんな日本ですが、食物廃棄率はなんと26%もあるそうです。年間11兆円(34万人分の食べ物に相当)もの食料を廃棄しています。

今、この時代、真剣に遠い未来を見つめ、近い明日を見つめ、地球に住む一人一人が尊徳さんの教えのように考え、行動するときなのかもしれません。

二葉鍼灸療院 田中良和
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