二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

「食」は命の源

2008年08月30日 | 社会
「食」は命の源ということはよく理解されていると思います。

しかし、テレビをつけると大食い番組、グルメ番組とやってない日はありません。何か食に対する感謝を忘れているのではと思ってしまうのは私だけでしょうか。今の日本の食卓にのぼる食品、居酒屋やレストランで食べる食品のほとんどは輸入に頼っています。またカロリーベースで日本の食物自給率は39%と先進国中最低です。そのあたりから「食」について考えてみたいと思います。

経済をみてみると、低迷を続ける株式や債券市場を嫌った投機筋やファンドのマネーが原油市場や金、さらには穀物の商品先物市場へ流れ、さらにサブプライムローンなどの問題も絡んで、石油の値段や、米や小麦などを含めた食品などの値段が急速に上昇していまるのが現状です。

それに伴い、昨今では漁業や農業など採算がとれなくなった真面目で、働き者の関係者がどんどん廃業に追い込まれているニュースをよく目にします。

また、金沢でも55年ぶりに浅野川の洪水がありましたが、各地で激しい豪雨や落雷の被害が続き、気候が変化してきていることを肌身で感じます。すぐ温室効果ガスによる地球温暖化につなげ考えてしまいますが、それは小さいことであり、地球自体の大きな変動や太陽の活動によるものが大きいと私は思っています。

そして、グルジア、新疆ウイグル、アフガニスタンなどの中央アジア、イラク、イスラエルなどの中東、アフリカ諸国では、地下資源など様々な要因により、戦争、紛争、テロなどが頻繁に起きています。

もし、中東やアジアなどの紛争が大きくなりシーレーンにも影響が及びタンカーや船舶の航行が止まってしまったら日本はどうなるでしょう。自然環境が悪化し、食品などは各国が自国民のためにあてるようになり、輸出禁止になったらどうなるでしょう。


世界を見ると、WFP(国連世界食糧計画)は、平成20年4月22日、世界的な食糧価格の高騰を「静かなる津波」と警告する声明を発表しています。このままでは、「すべての大陸で一億を超える人々が飢餓に陥る」というのです。
事実、アフリカや中米の貧しい国々では、食糧暴動が相次いで起こっています。また、ベトナムやインドなどの米の大輸出国が国内供給を優先させるため、輸出の規制を始めたことで世界最大の米の輸入国であるフィリピンを深刻な米不足が襲っています。市民による抗議のデモだけにとどまらず、米穀商の車両がゲリラに襲撃される事件まで起こっています。この津波は、さらに高さを増し、大きなうねりとなって世界中に広がっていくでしょう。日本だけが、この津波と無縁でいられるとは到底思えません。 
『餓死迫る日本』 小池松次 著 より


中国も食品に関して2年後をめどに輸出規制の動きがあるとの話もあります。

船舶が航行できず石油が止まったら農業、漁業はほとんど日本の国民を養うだけの機能を果たせなくなります。すべてにおいて機械化され石油が必要だからです。加えて、農薬、化学肥料、家畜の飼料などもほとんど輸入です。農業・漁業・畜産ともに機能停止状態になってしまうとも考えられます。

このように見てくるとカロリーベースで39%もの食物自給率が日本にあるのでしょうか。どう考えてもありませんよね。石油や食品の輸入、自然環境などを考えると、今よりさらに大幅に自給率は低下するでしょう。

極端な話、文明の豊かさの基準であるお金やあるゆる物質がなくても、食物や水がありさえすれば人間は生きていけます。食は命の源です。その『食』が今、気づかないところでたいへんなことになっています。しっかり考えて、正しい世界の流れ、情報をつかんでおかないと、事が起きてしまってからは遅いのだと、私は思います。

食べたい時に、何でも食べることができる現状では考えられないことかもしれませんが事実、世界でいろんなことが『食』に関して起こっているのです。

安全、安心も生命にとって大事なことですが、大きなところ、根本的なことが今、問われているのでしょう。食=国防とも言えるのかもしれません。

私たち一人一人ができること。一番大切なのは『食』に対する感謝です。感謝があれば無駄にしないし、大切に扱うようになります。そして、そこから興味をもって世界へ眼を向けることもできるでしょう。

まず一杯のご飯をいただけることに感謝
自分が食するところまで関わっていただいた全ての人に感謝
太陽の恵み(エネルギー)を蓄えてくれた食物に感謝
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、
ご先祖様に感謝

今が当たり前だと思わずに 合掌
”いただきます””ごちそうさでした”

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする