二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

第19回 加賀・三策塾(合同学術研修会) 参加

2009年04月09日 | 鍼灸
4月5日(日)、午前10時から午後12時まで、加賀・三策塾が開催されましたので参加しました。

この日も晴天 桜はまだチラホラというところでした。

この日は、9時から、加賀・三策塾の運営委員会があり、私も(社)全日本鍼灸学会の旧石川地方会(現 石川県鍼灸研究会)代表の一人として出席、その後、塾では、私の症例報告の発表があり、午後からは市役所の子育て支援事業や鍼灸マッサージ施術費助成制度の説明、3時20分から金沢市鍼灸マッサージ師会の総会、

これで終わりではなく、午後7時からは、いつもお世話になっている飲食店の10周年記念パーティ-が午後9時までという、たいへんありがたい、過ごし甲斐のある一日を送ったのでした~

◎内 容
 ・症例報告:耳管開放症に対する鍼治療の一症例
            二葉鍼灸療院 田中良和
 
 ・学術講習:アレルギー性鼻炎の診断と治療
             木下耳鼻咽喉科 院長
                木下弘治 先生

 ・鍼灸・医療最新ニュース


症例報告では、私が耳管開放症という、当院においては初めての症例を経験しましたので報告させて頂きました。「自分の声が耳の奥で響く」という患者様でした。4月から県外のほうで就職が決まっている大学院生の方を、就職するまでの約3か月弱の期間限定で治療させて頂きました。耳鳴りや体の疲れなどの症状は改善したのですが、主訴の改善がみられなかったという結果でした。





耳管開放症という聞きなれない、しかし、耳鼻咽喉科領域では、最近では様々なことが分かってきて、けっこう日常診療でよく遭遇する病気だということです。この病気の概要、原因、診断、治療などを簡単にまとめさせて頂き、症例報告の前に説明しました。

耳鳴、難聴、耳閉塞感、耳の症状を持つ患者様は鍼灸院へはよく来院されます。その時に、鍼治療により治すという立場をとるのか、心をコントロールしながら上手く症状と付き合っていく方針でいくのか、他の付随症状を軽減しながら状態を見ていくのか、個人個人により、様々な治療方針を考慮していかなければいけないことが今回勉強になりました。

まず、患者様の病気に関する現代医学的知識を得ること、そして患者様の体の状態を把握し、東洋医学的な多角的方面からも考慮することが大切です。

んん~まだまだ知らないことが多い と、反省し、そして向上心がさらに芽を出した感じです。

後半は、金沢市医師会 副会長でもある、木下先生から、アレルギー性鼻炎について講演して頂きました。スギに代表される花粉症とハウスダストなども関連してくる通年性アレルギーについて、疫学、発症のメカニズム、疾病の経済への影響、検査法、治療や重症度別治療方針、花粉情報入手法、花粉測定法、セルフケア、今後の展望など、1時間でしたが、盛りだくさんの知識を吸収させて頂きました。


 金沢市医師会 福会長 木下先生



アレルギー性鼻炎に対して現代医学では、どのような方針で対応するのか把握することが、私たちの治療の幅を広げ、患者様をより深くまで捉えることができるのだろうと思います。

花粉症に関しては、主訴ではないけれど、多くの人が鍼灸治療に適応すると思います。当院でも多くなっています。アレルギーは免疫病です。東洋医学では昔より「未病治」と言い予防が大きな治療目的の一つでもありました。

当院でも、花粉飛散時期の1か月前くらいから治療をされると症状が軽くなる、あるいは出現しないこともあります。生体の調整機構に働きかけ、花粉が入る前に、それに対応できる免疫、内分泌機能が備わるのかもしれません。

症状が出てからでも、全身調整と背骨、手足にある経穴(ツボ)に刺激してあげるとかなり症状が楽になります。個人差はありますが…

充実した研修会でした。 一生勉強ですね

二葉鍼灸療院 田中良和

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 朝、目覚めたらニッコリ笑う! | トップ | 金沢市鍼灸マッサージ師会 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

鍼灸」カテゴリの最新記事