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さて、2016年もあと3日をきりました。
何か、年末を感じさせない一年が毎年続いているような気もします
そして、これまたお久ぶりの更新です
先日、診療の中での患者さんとのお話から、私も振り返り反省して、常に気をつけておく必要があるなと思ったことがありましたので書かせていただきたいと思います。
患者さんとの会話
患「先日、通院している病院に紹介状を書いてもらい、〇〇病院(総合病院)へ行き、MRI撮影をお願いしてきたんですが・・・」
私「はい、どうなりました?」
※患者さんの患部に塊があることは分かっているのですが、それがどのような状態なのかというのを精査お願いされたようです。
患「私、手術するつもりはないので、検査だけお願いしますと話したのですが、担当医の先生に、「手術をしないのであれば検査はできません。ここはそんな暇なところではありません。検査だけなら違う病院を紹介します」と強い口調で言われました・・・」
私「それで、どうなりました?」
患「それと、「紹介していただいた△△病院の考え方もおかしい」と、周りの先生と顔を見合わせて話されていました・・・。それで、◇◇病院を紹介されました。」
私「検査だけなら◇◇病院でも十分環境は整っていますよ。それにしても冷たい言葉ですね~忙しいのはわかるのですけど。」
患「もう、大病院はあんな感じなのかなと、診察に行って少し後悔しています。」
私「忙しかったり、病院のシステムや方針があったりと、検査できないこともあるのだろうと思いますが、やはり言い方というものがありますよね。」
会話終了
と、非常に前向きで明るい方なのですが、少し腹立たしく、悲しく、虚しさが溢れる感じで話されていました。医療不信に陥りそうなようなことも話されていました。
これは病院を批判するものではなく、大病院も、いろいろと新しい医療システムの構築や其々の病院のシステムや方針があり、診療がすごく混雑していることは承知しておりますので、他の検査できる病院を紹介することは、この方のためにもなるのだと思います。
しかし、患者さんは「病気」というように、自分の身体がどうなっているのかという不安や恐怖を抱えて、「氣」を病んで診察の場に向かっているわけですから、検査ができなくても、忙しくても、そのために自分の心に余裕がなくても、目の前の氣を病んで来ている患者さんには、適切な言葉をかけるべきかなと思いました。
これは何度も言いますが大病院を批判しているわけでなく、私も常日頃の鍼灸臨床において、振り返り、思い返してみれば、”感情的に言葉を発したな” ”この言葉は患者さんに不適切だったな” ”もう少し違った言い方をした方が気持ちが楽になったかな”ということが多々ありますので反省材料として書かせていただいております。
特に、心身のバランス等を崩し症状や病気を発症し来院する患者さんを扱う医療従事者であればこそ大切なことは「言葉えらび」「言葉がけ」なのだと感じます。
真心をこめて相手に言葉をかけてあげること、相手のために言葉をかけてあげるには・・・どんな言葉をチョイスするのか・・・そして、言葉という波動を発することが大事なのだと思います。言葉は耳の神経だけではなく、カラダの感覚神経を伝って脳に影響を及ぼし、言葉による電気信号は、様々に脳を刺激し、最終的には自律神経等の遠心性の働きでカラダに返ってくるわけですから。
「言葉」・・・できるだけ前向きに、明るくなれるような言葉を発していくように心がけていきたいですね
特に私たち鍼灸マッサージ師はドクターの皆様よりも患者さんと話す機会が多いので、気にかけておくことが必要かなとおもいました。
最後に、私の好きな「中村天風さん」の言葉で締めます。
言葉は人生を左右する
万物の根源である気が、人間の心の中に入って観念となり、その観念が思考となる。
そしてその思考が、一方において行動となり、他方において言葉となって現れる。
これは人間のみが創造主から与えられた恩恵であり、他の動物にはない。
言葉というものは、思考が結集し、それを表現するためのものである。
言葉には人生を善くも悪くもする力がある。
だから言葉は、人生を左右する力のある哲学であり、科学であるということが言える。
言葉の暗示感化力
言葉というものは人間の世界だけに与えられた、
まことに何とも言えない重宝なものであるが、
ただ上顎と下顎がぶつかり放題、思うがままにしゃべっていると、
時として、その言葉が自分の生命や他人の生命までも傷つけることがある。
言葉は、実在意識ならびに潜在意識をきれいにしたり、
あるいは汚したりする両方の面の働きを持っている。
つまり、言葉ほど、恐ろしい暗示感化力を持つものはないのであります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます
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