四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「黄昏色の秋」によせて

2023年09月24日 11時48分45秒 | 作詞、ユーチューブ

 コロナ禍により、諸々のイベントが中止となるかなりの前になりますが…、ルシア塩満さんによる「アルパコンサート」が横須賀のさるカトリック教会で開催されました。
 本場パラグアイで修行された、ルシア塩満さんは多方面から 日本の随一のアルパ奏者として認められている方ですが、そのたおやかさなの中にある力強い演奏には圧倒されるものが ありました。また、ケーナ、サンポーニヤのプロ奏者の方も参加されていました。


 このコンサートは滞日外国人支援のチャリティを目的としたもの ですが、普段は広いと感じられる教会が満席となり、回を追うごとに 地域に溶け込み、根強いファンに支えられているとの印象がありました。 
 「アルパ」はご存知の方も多いと思いますが、中南米諸国で 広く使われている民族楽器で小型のハープのことです。 弦の本数は36本から38本で、大きさはクラシック演奏等で使われる ハープをひとまわり小さくした程度です。


 コンサートは二部構成で行なわれ、日本でも良く知られている 「コンドルは飛んで行く」をはじめ、あらかじめプログラムされた 15曲と、アンコール3曲、合せて18曲の演奏でした。 伸びやかで甘美、それでいて哀愁を帯びた演奏に、さらに塩満さんの 軽妙で切れ味の良いトークに酔わせて頂きました。特に「カスカーダ」「ソル・ナシエンテ」、そしてルシア塩満さん 作曲の「黄昏色の秋」には涙ぐむほどの感動を誘われました。


 「黄昏色の秋」の演奏中、ルシア塩満さんのトークを踏まえ、その曲に触発されて浮かんだイメージを、即興で詩として記して見ました。一人の女性を主人公とした小さな物語ですが・・・、勝手な思い込みの部分も多々ありますが、メモから一端を記してみました…。

 「黄昏色の秋」によせて

   茜に染まる秋の黄昏
   季節のたそがれに
   私はひとりあなたを思う
   過ぎ去った日々が
   あまりに眩いから
   明日を思い煩うこともなく
   今日の日を静かに生きることで
   私は幸せ
   その想いのみをいだき続けて・・・

   黄昏の光の底で
   アルパの音色に酔い
   季節の秋に
   人の秋へ思いをはせる
   老いるには
   未だ生々しさも捨てきれず
   あなたへの思いに
   また帰っていく
   あなたが今でも好きだから
   その想いのみいだき続けて・・・

   黄昏に伸びる私の影は
   寂しさも哀しさも
   ただ黙って
   見つめてくれた
   あなたを愛し それゆえ別れた
   あの思いは今でもほろ苦い
   でも別れなければ
   こんなに深くあなたへの愛を
   確認できたでしょうか
   その想いのみをいだき続けて・・・
           了

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする